研究課題/領域番号 |
19K21383
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補助金の研究課題番号 |
18H06295 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
岸田 良 九州大学, 歯学研究院, 助教 (90823211)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 炭酸アパタイト / 骨補填材 / 骨伝導性 / 骨置換性 / ハニカム / 気孔径 |
研究開始時の研究の概要 |
炭酸アパタイトハニカムの骨伝導性、骨置換性を解明することで生体と人工骨補填材との関わりについて学理構築の一助を目指す。炭酸アパタイトは骨の無機組成であり、水酸アパタイトと異なり破骨細胞による吸収を顕著に受けるため、インプラント時には新生骨への置換が起こる。本研究では炭酸アパタイトに一次元方向に連通気孔を有するハニカム構造を導入し、その気孔径の大きさなどが与える骨置換性への影響を動物実験などにより評価する。
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研究成果の概要 |
水酸アパタイト、炭酸アパタイトを組成とするハニカム構造体を作製し、in vitro(骨芽細胞様細胞を播種)およびin vivo(大腿骨モデル骨欠損に埋入)評価により新生骨への置換を調べた。in vitro評価では、炭酸アパタイト系が水酸アパタイト系に比べて約2倍の初期骨芽細胞分化マーカーの発現を示した。in vivo評価では、炭酸アパタイト系が埋入後12週で顕著な成熟骨形成を示したのに対し、水酸アパタイト系の吸収・成熟骨形成は限定的であった。 炭酸アパタイト系について、100, 200, および300 μmの気孔径の影響を調べた結果、埋入後4週で300 μmの系に顕著な新生骨形成を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超高齢社会を迎えた我が国では健康寿命の延伸が課題となっており、大腿骨近位部骨折をはじめとする高齢者の運動器障害リスクに対応するための機能性材料開発が求められている。本研究では、自家骨移植など侵襲性の高い治療法への依存から脱却しうる人工骨材料として、骨の無機成分と同様の炭酸アパタイトを組成とするハニカム構造体を提案し、古くから臨床応用されてきた水酸アパタイトとの比較を行い、生体反応評価を通して炭酸アパタイトの有用性を示すことができた。
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