研究課題/領域番号 |
19K21390
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補助金の研究課題番号 |
18H06302 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山口 知子 東北大学, 大学病院, 医員 (00821836)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 再生 / 再生医療 |
研究開始時の研究の概要 |
これまで我々は、歯の発生に関与するアメロブラスチン(AMBN)に注目し、ノックアウトマウス(AMBN-KO)の作製に成功した。AMBN-KOでは重度のエナメル質形成不全歯を有した。更にこのAMBN-KOの解析から、AMBNが骨などの硬組織に影響を与えることが示唆された。また、AMBNと同様に硬組織の発生に関与する遺伝子として、Sox familyがある。我々は以前の研究で、Sox21がエナメル芽細胞で発現することを発見したことから、硬組織、特に歯におけるSox21の機能について解析し、またエナメル芽細胞に同様に発現が認められるAMBNとの関連性についても検討する。
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研究成果の概要 |
歯の発生メカニズムを明らかにするため、エナメル質形成に関与する遺伝子であるAMBNとSox21のノックアウトマウス(AMBN-KO、Sox21-KO)及びそれらを交配したダブルノックアウトマウス(W-KO)を解析した。表現型を解析した所、AMBN-KO、Sox21-KO、W-KOの全てにエナメル質形成不全を認めた。切歯をSEMで撮影しEDX解析したところ、AMBN-KOでは無機物の含有率が増加し、Sox21-KOでは有機物の含有量が増加した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年の小児歯科では、MIH(Molar-Incisor Hypomineralization)が注目を集めている。MIHとは、第一大臼歯と切歯に限局して発生するエナメル質形成不全であり、2000年頃より諸外国で散発的に報告が認められた。原因としては諸説あるが、未だ確定には至っていない。エナメル質形成不全では健全歯と比較し齲蝕の罹患率が高く、早期発見と予防処置が重要である。歯の発生の分子生物学的なメカニズム解析により、これらの疾患の遺伝子診断や早期発見は一層発展するだろう。
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