研究課題/領域番号 |
19K21397
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補助金の研究課題番号 |
18H06310 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
矢野下 真 広島大学, 病院(歯), 歯科診療医 (20823199)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | レゾルビンD1 / 機械的負荷 / 炎症 / 軟骨 / 滑膜 / 不飽和脂肪酸 / 顎関節症 / レゾルビン / レゾルビンD1 / 軟骨細胞 / 顎関節 |
研究開始時の研究の概要 |
顎関節症は日本国民の約20%以上の罹患が報告されている難治性疾患であり、いまだ根本的治療法は見つかっていない。レゾルビンD1は魚油に含まれる不飽和脂肪酸の代謝産物で、抗炎症効果を有すると報告されている。我々はこれまで細胞伸展装置および作製したラット下顎頭高負荷モデルを用い、過度な機械的負荷による軟骨の炎症反応について細胞・組織レベルでの研究を行ってきた。そこで本研究はこれらのモデルを用い、顎関節炎に対するレゾルビンD1の抗炎症作用とそのメカニズムを解明し、顎関節軟骨保護および修復作用についての検討を行う。また、これらを顎関節症患者の治療に応用し、新規治療法を確立することを究極の目標とする。
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研究成果の概要 |
実験1:マウス軟骨細胞を用い、コンピューター制御下細胞伸展装置を用い過度な機械的刺激を付与すると炎症関連因子および基質分解酵素の遺伝子発現は増加し、レゾルビンD1添加により有意に抑制された。またウェスタンブロット法にてintegrin-FAKシグナルが関与している可能性が示唆された。 実験2:ラット下顎頭高負荷モデルにより炎症関連因子および基質分解酵素の遺伝子発現は増加した。しかし、レゾルビンD1およびDHAのラットへの投与はコスト的に実験中断を余儀なくされた。そのため、代替案としてex vivoの器官培養法で検討を続け遺伝子レベルでは良好な結果を得ており現在も検討を続けている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
申請者らは、ω3不飽和脂肪酸(ドコサヘキサエン酸)の代謝産物であるレゾルビンの軟骨における機能に着目し検討を行った。軟骨細胞に機械的刺激を付与したときに生じる炎症関連因子の発現(IL1-β、TNFα、COX2、MMP3および13)はレゾルビンの添加により有意に抑制された。この結果は変形性顎関節症のような顎関節疾患の治療法へとつながる貴重な知見だと考える。
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