研究課題/領域番号 |
19K21399
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補助金の研究課題番号 |
18H06312 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
伴 祐輔 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (60827294)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 小児 / OSA / 流体解析 / 呼吸 / 口唇口蓋裂 / 急速拡大 / 鼻腔通気障害 / 鼻腔通気 / 圧力 |
研究開始時の研究の概要 |
上気道通気障害によって生じる小児の閉塞性睡眠時無呼吸症候群 (OSAS) は、その原因がアデノイド・口蓋扁桃肥大であることが多く、治療の第一選択はアデノイド切除・口蓋扁桃摘出術とされる。一方、口唇口蓋裂児(CLP 児)のOSAS 罹患率は約30%と報告されており、定型発達児の罹患率2%に比べ著しく高い。この理由はCLP 児に認められる鼻腔通気障害に起因していると考えられる。そこで本研究は流体解析を用いて① CLP 児の複雑な鼻腔の通気障害部位の特定方法を確立する。② CLP 児の歯列側方拡大時の鼻腔各部の通気状態の改善状況を解析し、歯科的鼻腔通気障害の改善方法を確立する。
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研究成果の概要 |
本研究では上顎急速拡大(RME)がCLP児の鼻腔通気状態におよぼす影響を明らかにするために鼻中隔湾曲度、鼻腔断面積、鼻腔抵抗値、患側と健側の外鼻孔からの流出量の評価を行った。 UCLP児は患側に鼻中隔が湾曲しているため、鼻腔通気障害が生じていることが示された。さらにRMEにより、患側が健側より大きく拡大することで鼻腔通気障害が改善することが示された。これは患側がminor segmentであるため、顎整形力がより大きく作用した結果と考えた。以上、UCLP児に対するOSASを含めた呼吸管理の必要性とその対応法として、RMEの有効性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口唇口蓋裂児(CLP児)には審美・哺乳・咀嚼・言語等の多職種医療従事者の成育的支援が実践されている。しかし、CLP児の約30%が閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)に罹患していると報告されているにもかかわらず、呼吸の面からの支援は十分とはいえない。しかし、本研究で、SASは鼻腔から下咽頭までの上気道のあらゆる部位が原因となり発症する。その罹患率は定型発達児で2%とされている一方、CLP児は30%と著しく高いことから、OSASの主な原因部位として鼻腔が考えられ、その治療方法としてRMEの有効性が示され、歯科からの睡眠医療への貢献が期待される
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