研究課題/領域番号 |
19K21406
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補助金の研究課題番号 |
18H06322 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
外内 えり奈 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (50826831)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 口腔がん / microRNA / EGFR |
研究開始時の研究の概要 |
新規治療薬開発が望まれる口腔がんにおいて、本研究ではmicroRNA(miRNA)という、複数の標的遺伝子を抑制する機能を持つ内在性ノンコーディングRNAに着目した。その中でmiR-3140は、MYC等がん遺伝子の転写を亢進する機能を持つBRD4や、がん細胞増殖シグナルを伝達するEGFRを標的遺伝子とすることで、がん細胞増殖抑制能を示す。口腔がんでのBRD4、EGFR発現状態とmiR-3140の口腔がんへの適応を評価することとした。miR-3140の口腔がんへの応用性を評価することにより、新たな治療戦略への寄与を目指す。
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研究成果の概要 |
microRNA(miRNA)は複数の標的遺伝子を抑制する効果を持つ短いnon-coding RNAであり、がん抑制型miRNAの補充療法は、新しいがん治療戦略となる可能性を有する。miR-3140は、口腔がんで分子標的治療薬の標的となっているEGFRや、頭頸部がん細胞株においても治療標的の可能性を有すると報告がなされているBRD4を直接的に抑制することが可能である。実際に、口腔がん細胞株HOC313にmiR-3140を導入することでがん細胞増殖抑制効果を示した。miR-3140は核酸医薬のシーズとして有用な可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔がん治療は、手術療法を基本とし、一方で化学療法は治療標的となるマーカー遺伝子の同定が他のがん種と比較すると進んでおらず、標準治療として古典的な殺細胞性抗がん剤の使用を継続している。miRNAは、複数の標的遺伝子を抑制する機能を持つため、口腔がんにとって重要な経路の遺伝子を複数抑制することができれば、がんを多角的に制御可能となる可能性がある。miR-3140はEGFRやBRD4などがん遺伝子を直接抑制する機能をもち、miRNA 核酸医薬への治療応用性が期待される。
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