研究課題/領域番号 |
19K21414
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補助金の研究課題番号 |
18H06330 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
野代 知孝 九州歯科大学, 歯学部, 医員 (00829781)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | インプラント周囲炎 / インプラント周囲粘膜炎 / エンドセリン / インプラント周囲溝滲出液 / エンドセリン-1 / サイトカイン |
研究開始時の研究の概要 |
現在,口腔インプラント治療の合併症であるインプラント周囲炎が増加している.しかし,インプラント喪失につながる重篤な疾患であるが,現状,疾患の初期段階における病態変化を評価することは困難である.最近,炎症性疼痛の原因のひとつであるエンドセリンというタンパク質が,歯周炎に関与していることが報告されている.歯周炎とインプラント周囲炎には類似点も多いため,本研究では,エンドセリンを標的としたインプラント周囲粘膜の炎症の新たな診断法を確立することを目的とする.
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研究成果の概要 |
本研究では、インプラント周囲疾患の病態を判別するために、エンドセリン-1(ET-1)を標的としたインプラント周囲粘膜における炎症の新たな診断法を確立することを目的とした。インプラント周囲粘膜炎もしくはインプラント周囲炎患者のインプラント周囲溝から滲出液を採取した。採取したサンプルから、歯周病原細菌5菌種が検出された。また、ELISA法の結果、インプラント周囲粘膜炎、インプラント周囲炎患者のいずれの滲出液からもET-1が検出され、インプラント周囲炎においてより多くのET-1が存在することが明らかとなった。 以上より、ET-1がインプラント周囲疾患の判別に有用である可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インプラント治療が欠損補綴の一つの方法として広く用いられるようになった一方で、インプラント周囲炎に罹患したインプラントの増加が問題となってきている。そのため、インプラントが口腔内で長期に機能するためにインプラント周囲の炎症のコントロールが重要であるが、疾患の初期段階であるインプラント周囲粘膜炎の診断は非常に困難である。本研究により、エンドセリン-1がインプラント周囲における炎症の指標として有用である可能性が示唆され、新たな診断法の確立に繋がることが期待される。
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