研究課題/領域番号 |
19K21424
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補助金の研究課題番号 |
18H06341 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高橋 聡明 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任助教 (50824653)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 看護理工学 / 超音波検査 / 末梢静脈点滴 / 画像処理 / 医用画像 |
研究開始時の研究の概要 |
本邦において約20-30%の点滴が使用中に点滴漏れを発生しているとの報告がある。点滴漏れは疼痛・発赤・腫脹、薬剤の滴下投与不良をおこし、患者の安楽や治療継続を妨げている。このように広範に発生する臨床上の問題である末梢静脈点滴の漏れは、超音波検査(エコー)に基づく看護ケアによる予防の可能性が示されつつある。しかし、エコーの使用には熟練した技術、特に読影には訓練が必要であり、看護師へのエコーの普及にとって課題となっている。本研究はエコー画像の自動処理によりエコー画像の情報量と視認性を向上させ、点滴漏れを予防するアプリケーションを開発し、評価する事を目的とする。
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研究成果の概要 |
259 枚の画像を評価した。画像内に血管が検出出来なかった False Negative は 24、正しく検出ができた True Positive は 178 枚であり、血管検出の accuracy は 76.4%であった。検出された 178 枚の画像から看護 師との相関を算出すると r = 0.843 であった。BA プロットでは系統誤差は確認されなかった。研究看護師 によって推奨される PIVC の大きさとシステムによって推奨されるものの accuracy は 70.2%であった。過小 評価となった割合は 7.0%、過大評価となったのは 21.9%であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は人工知能(AI)を用いたエコー画像の自動処理により血管径や深さを識別・重畳表示しエコー画像の情報量と視認性を向上させ、点滴漏れを予防するアプリケーションを開発する。これは看護領域における AI 技術導入の先駆的研究で あり、臨床上多くの患者が経験し潜在的に我慢を強いられている点滴漏れを解決する重要な研究である。エコー画像を自動測定して穿刺針径に見合う太い血管を示す。本研究により、看護におけるエコーによる客観的アセスメントの質を担保し、経験の少ない看護師でも安全なケアが実施可能となる。結果として患者は入院してから疼痛を伴う点滴漏れを経験せず、適切な治療を受ける事が可能になる。
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