研究課題/領域番号 |
19K21437
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補助金の研究課題番号 |
18H06354 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
黒髪 恵 福岡大学, 医学部, 講師 (30535026)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | リカバリー / リカバリー志向プログラム「IPPO] / 精神科病棟 / 退院支援 / 精神疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
リカバリーとは、病気によってどのような制約があっても自分らしい生き方はできるという考え方である。リカバリープログラムは、精神科病棟に入院中の患者が退院しても自分らしい生活を作っていけるように支援するプログラムである。本研究は、リカバリー支援としてプログラム導入システムの構築を目指しており、今回の調査結果は、今後入院中に実施するリカバリー支援のシステム構築への基礎資料となる。 方法は、入院中の患者にリカバリープログラム「IPPO」を実施し、その前後でQOL、自己肯定感、リカバリーの段階の変化を調査する。結果によりプログラムの効果を検証する。さらに参加者の意見をもとに実践方法の課題を明確にする。
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研究成果の概要 |
本研究は、精神科病棟入院中の患者に対するリカバリー志向プログラムを実践し効果を明らかにすることを目的としプログラム前後の変化を調査した。 2018年7月から2020年3月までに51名の患者がプログラムに参加し40名から有効回答が得られた。評価にはRecovery assessment scale(RAS)とローゼンバーグ自尊感情尺度およびWHOのQOL尺度を使用した。参加前平均値はRAS71.6から参加後78.5、自尊感情は21.9から24.1、QOLは2.75から2.96とすべて上昇し、有意差がみられた。入院中の患者はプログラム参加によって自己肯定感およびQOLが向上しリカバリーが促進された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本の精神科医療は入院医療中心から地域生活中心への移行を目指しているが、地域生活は維持できずに再入院している傾向にある。地域生活中心の医療を展開するには、入院から地域生活へ移行する際の退院支援に課題がある。 私たちは日本の当事者の現状に基づいてリカバリー志向のプログラムの開発し、地域での実践を行ってきた。本プログラムは、地域においてリカバリーを促進する効果が得られた。今回入院患者に実践し効果が明らかになり、退院前リカバリー支援の一助になることが示唆された。
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