研究課題/領域番号 |
19K21459
|
補助金の研究課題番号 |
18H06378 (2018)
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
|
研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
福冨 理佳 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 助教 (60826329)
|
研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | EENC / 新生児看護 / 看護実践教育 / 実装研究 / 助産教育 / タンザニア / 助産学 / アフリカ / Newborn / Tanzania / Nursing Education / Midwives |
研究開始時の研究の概要 |
世界的課題である新生児死亡を防ぐためにWHOが提唱する早期必須新生児ケア(Early Essential Newborn Care:以下、EENC)は、セミナーを受講した看護職が、それぞれの現場で普及チームを形成し、現場教育を推進する役割を担うとしているが、タンザニアを含む各国で役割の停滞が報告されており解決策の解明が急務である。よって、アフリカ、タンザニアでのEENC普及を目指し、現地看護職の自発的・自立的な継続教育の企画・運営、継続能力を育成する方略を明らかにするとともに、現地看護職の特性に合わせて環境調整をしたEENCの有効性を検証する。
|
研究成果の概要 |
タンザニアの看護職5名にグループインタビューを行った。早期必須新生児ケア(以下、EENC)の教育活動に対する看護職の認識として、①長時間の通勤による疲労や多忙な業務など普段の業務に対する負担感、②低賃金・低報酬への不満、③普段の業務に追加されるチーム活動を強いられることへの不満などの思いによる活動意欲の不足、そして強く根づいた支援国への依存心が自発的な活動の障壁となっていることが明らかとなった。病院の管理部との環境調整を試みたが、業務や賃金改善については困難である。よって、タンザニアの組織文化的、医療背景に根ざしたプログラムの修正を検討し、タンザニア版EENCの有効性の検証を実施している。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
EENC実践の普及活動を実際に行っている中心となるタンザニアの看護職5名において、負担感、不満、活動意欲の不足が生じていることが明らかになった。タンザニア以外の各国においても、EENC実践の普及活動の停滞がみられている状況があり、その背景には共通するこのような現場の認識があることが示唆された。よって、病院の管理部への業務・待遇改善はもとより、EENCプログラム自体の修正が必要なことから、タンザニアの組織文化的、医療背景に根ざしたプログラム修正の検討につなげている。文化的背景に合ったEENCの教育プログラムの確立をめざすことは、他の導入国のより効果的な教育活動につながる知見を得ることができる。
|