研究課題/領域番号 |
19K21476
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補助金の研究課題番号 |
18H06397 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 常磐大学 |
研究代表者 |
海野 潔美 常磐大学, 看護学部, 助教 (80824242)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 自閉症スペクトラム障害 / レジリエンス / 思春期 / 困りごと / 対処 / 醸成モデル / 強み / レジリエンス・モデル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、知的障害を伴わず通常学級に在籍する小学5年生から高校生までの自閉症スペクトラム障害(発達障害の一つ、以下ASD)の診断がついている子どもとその養育者が対象である。対象者には、子どもの自己像、子どもの困りごととその対処方法などインタビュー調査を行い、子どもの対象者のレジリエンス(心のしなやかさを生かした立ち直る力)をGrotbergのレジリエンスの枠組みである「個人の内面の強さ(I am)、周囲からの支援(Ihave)、対処する力(I can)」に基づき分析を行い、思春期のASDの子どものレジリエンスの構成要素を明らかにし、醸成のためのモデル構築を行う。
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研究成果の概要 |
ASDと診断され普通学校に通学している小学5年生に,自分の癖や特性をどのように受け止めてきたか,生活する中でうまくいかず困っている事とその対処方法,将来の楽しみと不安について面接法で調査を行った。 結果,ASDの子どものレジリエンスの構成要素は,「I AM要因」として【好きなこと】【自分の性格】【苦手だけど好きになったこと】【これから頑張りたいこと】,「I CAN」要因として,【得意なこと】【頑張っていること】,「I HAVE」要因として,【友達の存在】【友達との関係性】【こまったときの対処方法】【将来の夢】であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小学校高学年のASDの子供のレジリエンスの要素を明確化したことにより,協力者においては,自己全体に対して向けられる評価については理解が進んでおり,他者との違いや自己の良い点にも十分気付きを得られており,情緒発達において年齢相当の発達過程にいる事がわかった。また,ASDの子どもは,苦手な事,出来ない事がある自分をありのまま受け入れつつある状態であったが,他者と違って今の自分がそれでよいといった自己尊重までは行きついていなかった。そのため,自己理解を促すようなかかわりが必要であり,レジリエンスの構成要素より,子供の問題行動に着目するのではなく,強みに着目し肯定的な介入が重要であると考える。
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