研究課題/領域番号 |
19K21480
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補助金の研究課題番号 |
18H06401 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医療保健大学 |
研究代表者 |
中山 純果 東京医療保健大学, 医療保健学部, 講師 (90716169)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 女性看護師 / 睡眠 / Work family conflict / 性別役割分業意識 / 育児中 / 共働き / 性別役割分業 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、育児中の共働き女性看護師の睡眠確保行動における夫婦の家庭労働時間、性別役割分業意識等の夫婦要因の影響力およびその作用メカニズムを明らかにすることを目的とする。文献検索および関連理論に基づき仮説モデルを構築し、全国の300床以上の病院で勤務する女性看護師とその配偶者を対象とした調査により仮説モデルを検証する。看護師の睡眠衛生は、医療安全や持続可能な看護提供体制の確保にも影響するとされるが、本研究により看護師の睡眠確保行動への影響要因として夫婦の相互作用に関する新たな知見が期待される。
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研究成果の概要 |
育児中の共働き女性看護師の睡眠(質・量)への性別役割分業意識の影響を検討した。先行研究で、睡眠に影響を及ぼす要因として、仕事と家庭の役割葛藤(WFC)や日常的時間の適切さの認知等の報告がみられるが、この関係性が性別役割分業意識により異なることが本研究で確認された。伝統的意識の場合、質の指標とした睡眠充足感は、WFCが低く、自分の運動時間が十分と感じているほどが高かった。平等的な場合は、子どもとの時間および自分の運動時間が十分と感じている、家庭労働時間が短いほど高かった。平等的な場合、量の指標としたべッド上時間(日勤)でも子どもとの時間の十分感、家庭時間が短いほど長いことが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
仕事と家庭の両役割を担う労働者の睡眠の規定因に関しては、複数の研究が見られるが、女性看護師を対象とした研究で、性別役割分業意識による影響は検証されていない。本研究課題は、社会化により形成される個々人の性別役割分業意識が、仕事と家庭の役割葛藤ならびに日常的な時間の適切さへの認知的評価を介して睡眠に影響を及ぼし得ることを明らかにした点において学術的な意義は大きい。近年は、育児等による離職が減り、就業看護師平均年齢が上昇している中、今後も高齢人口の増加に伴う看護の需要増に対応するには看護師が高年齢になっても健康に就業継続できる労働環境の実現が求められ、本研究知見はそれに資すると考えられる。
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