研究課題/領域番号 |
19K21499
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補助金の研究課題番号 |
18H06423 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
長谷川 夏輝 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 研究員 (00822850)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | アディポカイン / 動脈硬化 / 脂肪 / 有酸素性トレーニング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,運動により分泌変動する新規アディポカイン:CTRPs の産生部位の同定と動脈硬化度低下への貢献度を明らかにする。 肥満モデル動物を対象に有酸素性トレーニングによる血中CTRPs濃度の変動はどこに蓄積された脂肪組織から分泌されたものが関与しているかを検討する。また,運動による脂肪組織からのCTRPs 分泌の増大が動脈硬化度に与える貢献度について検討する。本研究成果により,有酸素性トレーニングによる動脈硬化度の低下に関与するアディポカインが産生される脂肪部位の同定や動脈硬化度低下への貢献度が明らかになり,「臓器間ネットワーク」による新たな運動効果の機序解明や運動処方への応用が期待できる。
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研究成果の概要 |
本研究は,有酸素性トレーニングにより分泌変動するアディポカインの産生部位の同定と動脈血管への影響を検討した。肥満モデルマウスを対象に有酸素性トレーニングを実施した結果,脂肪重量の低下に伴って精巣上体脂肪におけるadiponectinおよびCTRP3 mRNA発現は有意に増加し,血管内皮機能は有意に向上した。さらに,有酸素性トレーニングを行ったマウスの精巣上体脂肪を安静対照マウスに移植した結果,動脈血管内の脂肪沈着面積は有意に低下した。これらに結果から,有酸素性トレーニングによる特定の脂肪組織からのadiponectinおよびCTRP3発現の増加は動脈硬化度の低下に関与している可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により,習慣的な運動により局所的に存在する脂肪組織から産生されるアディポカイン:CTRPs が動脈血管に作用することを明らかにしたことで,「臓器間のネットワーク」による新たな運動効果の機序を提案することができる。また,全身のどこに蓄積する脂肪を改善させることが動脈硬化に対して効果的なのかを明らかにすることで,将来的には,肥満患者における心血管系疾患リスクの増大の予防・改善のための科学的な根拠に基づく運動プログラムの構築への応用が期待できる。
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