研究課題/領域番号 |
19K21519
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補助金の研究課題番号 |
18H06448 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
吉子 彰人 中京大学, 国際教養学部, 助教 (70825124)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 高齢者 / 筋細胞外脂肪 / サイトカイン / 電気刺激 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者では加齢による筋量の減少に加えて筋の内部の結合組織や脂肪が増加する.特に筋内に蓄積する脂肪 (いわゆる筋内脂肪) が増加するほど身体機能・筋代謝機能が低下するとの報告がある.筋内脂肪は,筋細胞の内部に取り込まれた状態で存在するか否かによって筋細胞内脂肪 (IMCL) と筋細胞外脂肪 (EMCL) に分類される.これまでIMCLは多くの研究で検討されているが,EMCLに関する研究は極めて少なく,その詳細な役割や性質は不明な点が多い.そこで本研究ではEMCLに着目し,その特性やその存在意義の解明を目的とする.
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研究成果の概要 |
本研究では(1)高齢者の筋細胞外脂肪 (EMCL) と血中サイトカイン,骨格筋の機能,身体機能や身体活動量との関係,(2)筋電気刺激によって誘発された筋収縮に対するEMCLの応答の2点を検討した.EMCLと関係する要因をステップワイズ重回帰分析にて詮索したところ,EMCLの説明要因として筋の質的・量的パラメータが選択された.一方でその他のパラメータとは有意な関係が示されなかった.また電気刺激による一過性の筋力発揮前後におけるEMCLの変化を調べたところ,筋力発揮前後のEMCLに有意な変化が見られなかった.以上の結果から,EMCLは筋収縮に伴う急性の代謝変化に応答しないことが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
筋内部の脂肪や結合組織の増加によって,いわゆる筋量だけでは判断できない「筋の質的変化」が生じる.高齢者では筋細胞外における脂肪の量が若齢者よりも多いが,筋細胞外脂肪がどのような特徴や性質を持つかは不明であった.本研究では筋細胞外脂肪と関連する要因の詮索や筋を動かした前後での筋細胞外脂肪の変化を明らかにした.特に筋を動かした前後で筋細胞外脂肪に変化が見られなかったことから,筋細胞外脂肪が筋を動かすエネルギー基質として活用されなかったことが示唆された.
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