研究課題/領域番号 |
19K21536
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補助金の研究課題番号 |
18H06468 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
1001:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
西辻 崇 首都大学東京, システムデザイン研究科, 助教 (70826833)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ホログラフィ / 電子ホログラフィ / 3次元映像 / 圧縮符号化 / 点群 / ベクトル量子化 / 3次元映像 |
研究開始時の研究の概要 |
究極の3次元映像技術とも称される電子ホログラフィにおいて,3次元映像の再生に必要なデータ量の膨大さは実用化に向けた重要課題である.従来,3次元映像の記録媒体である計算機合成ホログラム(CGH)に対して画像符号化方式等を適用する研究が多くなされてきたが,画像的な特性が自然画像と異なることなどから圧縮効率に課題があった.本研究では,3次元情報である点群をベクトル量子化を用いて高効率に圧縮符号化し,伝送後にCGHに変換する手法によって解決を図る.伝送路容量を削減できる反面,受信側の計算負荷が高くなるデメリットがあるが,符号化方法に工夫を加えることで,受信側での計算負荷低減を同時に実現する.
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研究成果の概要 |
生理的に最も自然な3次元映像を再生可能な電子ホログラフィにおいて,映像再生に必要な計算機合成ホログラム(CGH)の伝送・生成に伴う膨大なデータ量・計算量は実用化に向けた重要課題である.本研究では,CGHの伝送に替わり,一般にデータ量の小さい3次元情報である点群を伝送し,受信後にCGHを生成する方式において,変換時の計算量と伝送量削減を両立する点群の圧縮方式を開発した.奥行方向に連続する点群に対するCGHの計算過程が簡略化可能であることに着目し,点群を奥行方向にベクトル量子化して伝送する.最大で8~9割程度の伝送量削減とシンプルな計算方式に比較して最大110倍程度の高速化に成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電子ホログラフィは高臨場感の3次元映像再生を実現できることから,遠隔地間で質感などを共有できるテレコミュニケーション技術としての期待が高い.このような技術が普及すれば,テレワークはもとより,医療,教育など,現在では対面が前提となっているシステムにおいて,同等のコミュニケーションをリモートで実施可能になり,移動や接触に伴う種々のリスク・コストを軽減できる.一方,通信容量や計算機性能の向上だけでは電子ホログラフィの要求性能到達は容易ではない.そのため,伝送・計算量削減を同時に考慮する本研究は,電子ホログラフィ実用化に重要な貢献をなすものであり,本研究に基づく今後の技術発展も十分に期待できる.
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