研究課題/領域番号 |
19K21543
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補助金の研究課題番号 |
18H06478 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
1002:人間情報学、応用情報学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
白坂 将 大阪大学, 情報科学研究科, 助教 (40828175)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 非線形力学系 / 自由境界問題 / 次元縮約理論 / 動的モード分解 |
研究開始時の研究の概要 |
実世界には、流れや組織の変形といった数種の物理現象が連成する複雑な現象が広くみられる。このような異なる法則の支配する相境界が移動するような自由境界問題は、柔らかな構造を多くもつ生体システムの解析などに広く応用される。 自然現象はエネルギー等の流出入といった散逸性により、その典型的なふるまいが低次元の空間に制限されることが多く、この低次元の骨格を活用する次元縮約理論は、非線形現象の解析を簡素化し、現象の理解を促進する強力な手段として発展してきた。 本研究では、自由境界問題としてモデル化されるような複雑な生体現象の解析・理解・制御を目的として、次元縮約理論を自由境界問題に適用可能な形に拡張する。
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研究成果の概要 |
異なる法則の支配する相の境界が移動するような問題は自由境界問題と呼ばれ、流体構造連成系といった工学的・生物学的に重要なシステムに広くみられる。実現象はその典型的なふるまいが低次元の空間に制限されることが多く、この低次元の骨格を活用する次元縮約理論は、複雑な現象の解析を簡素化する強力な手段として発展してきた。 本研究課題では、自由境界問題としてモデル化されるような複雑な現象の解析・理解・制御を目的として、次元縮約理論を自由境界問題に適用可能な形に拡張することを試みた。研究成果として、リズム現象の次元縮約理論や、データ駆動型の次元縮約手法の自由境界問題への拡張についての準備的な結果を得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自由境界問題は、現実的な工学システムに広く現れる流体構造連成問題を記述するだけでなく、ヒトの感染症の8割以上に関与するといわれるバイオフィルム形成、死因の3割を占める循環器系疾患など、医学的課題にも関連する重要な対象である。自由境界問題は一般に複雑な非線形無限次元システムとなり、直接解析することは非常に困難であった。 本研究成果は、このような自由境界問題を低次元モデルに縮約することで、その簡素な解析を促進するものである。本成果を発展させることで、強い薬剤に頼らないバイオフィルムの形成制御や、動脈硬化の早期発見・瘤の退縮を達成するための実用的なデータ駆動制御手法の開発につながると考えられる。
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