研究課題/領域番号 |
19K21555
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補助金の研究課題番号 |
18H06492 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
1101:環境解析評価、環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
末永 俊和 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 特任助教 (80828377)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 亜酸化窒素 / 脱窒 / ゲノム解析 / 排水処理 / 地球温暖化 / 温室効果ガス / オゾン層破壊 / 排水処理施設 |
研究開始時の研究の概要 |
微生物反応から主に生成される亜酸化窒素(N2O)はオゾン層破壊物質・強力な温室効果ガスである。排水処理システムからのN2O 排出は今後さらに増加する見込みであるが対策技術は確立されていない。そこでN2O還元細菌の活性を高め排水処理システムからのN2O放出削減を目指す。この実現に向けて本研究では、省エネ型排水処理システムでの棲息が示唆されているN2O還元細菌の活性の検出を試みる。また、N2O還元ポテンシャルを明らかにするために、N2O還元細菌の単離を目指し、全ゲノム解析、生理活性試験での包括的なキャラクタリゼーションを行う。
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研究成果の概要 |
強力な地球温暖化物質、オゾン層破壊物質である亜酸化窒素(N2O)の放出削減は喫緊の課題である。本研究ではN2Oを無害化する能力を持つN2O還元細菌、特に亜硝酸や硝酸の還元機能を持たない非脱窒性N2O還元細菌に着目し、排水処理システムでの探索と活性の検出を目的とした。15窒素安定同位体を用いて、N2Oの真の生成と消費速度を算出する手法を開発し、嫌気性アンモニア酸化細菌(アナモックス)と共存していると推測されるN2O還元細菌の活性の検出を行った。また、メタゲノム解析や修正培養によりアナモックスバイオマス中のN2O還元細菌の探索を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
低環境負荷型の社会形成を目指し、人的要因に由来するN2O放出の削減が求められている。N2O還元細菌は有効なN2O削減技術への応用が期待されているが、その全容や活性は未解明な点が多い。本研究では特に、N2Oのみを消費できる非脱窒性N2O還元細菌の解明にむけて、その活性の検出や探索を試みた。これらの試みは世界的にも初めてであり、今後これらの手法を用いてこの細菌群の有用性が明らかになれば、環境負荷低減に向けた一歩となると考えられる。
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