研究課題/領域番号 |
19K21556
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補助金の研究課題番号 |
18H06493 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
1101:環境解析評価、環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
原 宏江 金沢大学, 地球社会基盤学系, 助教 (70823524)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 未規制化学物質 / Elastic net回帰 / 細胞毒性試験 / EEM / 下水再利用 / スパースモデリング / 飲用再利用 / ケモメトリクス / FT-MS |
研究開始時の研究の概要 |
下水再利用システムの普及・拡大のためには,個別の化学物質によらず処理水の毒性を包括的に評価することが重要であり,また,毒性作用の原因物質を迅速に検出する管理指標の開発が不可欠である。本研究では,広範な下水試料に対して蛍光分析,質量分析およびヒト細胞を用いた毒性試験を実施することで大規模統合データベースを構築するとともに,細胞毒性を決定する蛍光・質量分析指紋を統計解析により探索し,下水処理水中の未知毒性物質群を簡便・迅速に特定しうる管理指標を開発する。統計解析に当たっては,スパースモデリングの理論を取り込んだElastic net回帰の環境データへの適用に挑戦する。
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研究成果の概要 |
下水再利用システムの普及・拡大のためには,個別の化学物質によらず処理水の毒性を包括的に評価することが重要であるとともに,毒性作用の原因物質を迅速に検出する手法の開発が不可欠である。本研究では,広範な下水試料に対して水質分析および細胞毒性試験を実施してデータベースを構築し,細胞毒性に影響する水質パラメータをケモメトリクス的手法により探索した。208件のデータセットに対してElastic net回帰を実施した結果, 細胞毒性の増加に寄与する16個の水質パラメータが推定された。推定された蛍光特性値に基づき,比較的高分子かつ疎水性の有機物が下水由来の細胞毒性に寄与する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
都市下水は,身近に存在し,天候に左右されにくい水資源として世界各地で活用が進められている。本研究の成果は,下水試料中の未知毒性物質群を簡便・迅速に特定しうる管理指標の開発を推進するために必要な基礎的知見を提供する。このことは,下水再利用システムにおける健康リスク低減ならびにシステム管理の効率化に資するものである。
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