研究課題/領域番号 |
19K21559
|
補助金の研究課題番号 |
18H06497 (2018)
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
1101:環境解析評価、環境保全対策およびその関連分野
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
後藤 哲智 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 特定研究員 (90825689)
|
研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 有機ハロゲン化合物 / GCxGC-HRToFMS / 網羅分析 / 構造解析 |
研究開始時の研究の概要 |
二次元ガスクロマトグラフ-高分解能飛行時間型質量分析計 (GCxGC-HRToFMS) とガスクロマトグラフ-高分解能二重収束型質量分析計 (GC-HRMS) を駆使して、瀬戸内海の魚介類に蓄積する多様な有機ハロゲン化合物を網羅的にスクリーニングし、沿岸域における汚染のプロファイルや時空間トレンドを解析する。また同時に、構造・起源未知物質の探索・同定を試み、それらの発生・排出起源を推定する。
|
研究成果の概要 |
本研究では、二次元ガスクロマトグラフ-高分解能飛行時間型質量分析計 (GCxGC-HRToFMS) 及びガスクロマトグラフ-高分解能二重収束型質量分析計 (GC-HRMS) を駆使した分析手法を確立し、広島湾の二枚貝と堆積物に残留する有機ハロゲン化合物 (OHCs) のノンターゲット/ターゲットスクリーニングを実施した。測定・解析の結果、残留性有機汚染物質 (POPs) など既知のOHCsに加え、未知のミックスハロゲン化合物 (C9H6Br3ClO, C9H5Br4ClO, C9H4Br5ClO) が沿岸域に遍在し、POPsと同等の高い生物蓄積性を示すことが明らかとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で確立したノンターゲット/ターゲット分析法を環境モニタリングに適用することで、従来の手法では分離・検出・同定が困難であった化合物 (異性体) の網羅的なスクリーニングが可能となり、これまで見落とされてきた毒性化合物の構造解析や起源推定の精緻化が期待できる。本研究では上記のスクリーニング手法を駆使して、海産の二枚貝から新たに生物蓄積性化合物を発見し、学術的に新規性の高い知見を提示した。この成果は、海洋生態系の保全や水産資源の安全性評価に資する有用な基礎データとなることが期待され、その社会的意義や波及効果は大きい。
|