研究課題/領域番号 |
19K21574
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
超高齢社会研究
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
齋木 佳克 東北大学, 医学系研究科, 教授 (50372298)
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研究分担者 |
本村 昇 東邦大学, 医学部, 教授 (40332580)
高本 真一 東京大学, 医学部附属病院, 名誉教授 (60137833)
宮田 裕章 慶應義塾大学, 医学部附属病院, 特任教授 (70409704)
横山 斉 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (80282127)
山本 博之 東京大学, 医学系研究科, 講師 (80528852)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | 高齢者 / 心臓外科手術 / 手術関連死亡 / ADL / 大規模データベース / 外科手術 / 介護度 / 高齢者の手術 / データベース / リスク予測 / リスク因子 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者の手術では術前状態や余命の考慮は重要な課題であるが依然不明な点が多く緊急例の過剰医療など問題が多い。 本研究課題では「どのような状態の高齢者にどのような手術を実施するとアウトカムがどうなるのか」について、我が国の様々な大規模データベースを用いて、特にこれまで情報の少ないADLを中心として解析する。本研究課題により、医療者・患者双方にとって高齢者手術の意思決定の重要な情報が得られること、今後の介護データを含むNDBの利活用時に想定される課題に迫ること、が期待される。
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研究実績の概要 |
本研究課題における最も重要な課題である、「どのような状態の高齢者にどのような手術を実施すると、アウトカムがどうなるのか」について研究プロジェクトを進めている。この点について、我が国の様々な大規模データベースを用いて、高齢者の手術の現状を実施状況・アウトカムの観点から明らかにし、その上で術前情報と術後アウトカム(死亡・合併症だけでなく介護度などのADL情報に着目する)の関連性を明らかにし可視化することを目的としている。そのなかで、特に本研究課題で重視している点は、これまで情報の少ないADLを中心として解析する点である。これまでのデータベース研究ではADLに関連する項目が不十分で、十分な検討がなされてこなかったという実情がある。 そして上記により、我が国でどの程度救命困難と予想される手術が実施されているかを推計することにより、医療者および患者の双方にとって高齢者手術の意思決定のための重要な情報となること、が期待される。本研究課題の2022年度の進捗としては下記の状況である。 ①2020年以降、新型コロナウイルス感染症の蔓延のために、データベースへのアクセスが長期にわたり制限される状況であった。このことは本研究課題の進捗上に大きな影響が与えた。②すでに、残念ながら利活用を予定していた一部のデータベースでの利活用が難しい状況が明らかとなっていたが、実施可能データベースでのプロジェクトに切り替えている。③研究進捗にやや遅れが出ているが、その影響として使用できる症例数が増加するという利点も出ている。これらを踏まえたうえで、本年度は高齢者心臓外科手術の実態と救命困難予想例の定義や記述については、やや遅れてはいるものの、2023年度を最終年度として解析・結果をまとめる段階へと今後の進捗が期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度の本研究課題の進捗については、新型コロナウイルス感染症の蔓延が引き続き、データベースへのアクセスや研究計画の立案上の制限のために、長期にわたり制限される状況であった点が大きな影響を与えた。データアクセスなしに進展できない状況であったために、本研究課題に遅れが発生した。そして、追加データの利活用が可能な状況となっており、研究プロジェクトの期限が許すようであれば、その点も考慮していく。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、上記に記載した内容の通り、「高齢者心臓外科手術の実態と救命困難予想例の定義や記述」の解析プロジェクトの継続・および結果の総括へと進めていく予定である。2023年度は最終年度でもあり、年度内に得られた成果についての研究者内でのディスカッションを経て、学会発表や英文論文による社会への報告へと進める方向で展開して行きたいと考えている。
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