研究課題/領域番号 |
19K21584
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
超高齢社会研究
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研究機関 | 東京都立大学 (2021) 名古屋大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
岡本 正吾 東京都立大学, システムデザイン研究科, 准教授 (10579064)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 膝 / 疼痛 / 起立着座 / 電流刺激 / 患者シミュレータ / 運動機能障がい / シミュレーション / 経皮電流刺激 / 歩行 / 関節症 / シルバーシミュレータ / 主動作解析 / 動作シミュレーション / 膝関節症 / 福祉機器 / 起立 / 着座 / 電気刺激 |
研究開始時の研究の概要 |
罹患者の多い関節症患者らに特有の動作は,疼痛を事前に回避するために,患部への負荷を避ける予防的動作であり,これを従来の患者模擬手法で模擬することはできない.そこで,警告的電気刺激を用いたシルバーシミュレータの可能性を追究する.患者にとっての疼痛の代わりとして,健常者の皮膚(想定される患部付近)に痛みを伴わない程度の経皮電流刺激を与える.患者ならば疼痛を伴うであろう運動や姿勢を健常被験者が取ろうとすると,電流刺激が与えられ,これを忌避するように健常者は動作する.結果として,関節症患者が疼痛を避けるための予防的動作を,統制を伴って健常者が模擬することが可能となる.
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研究成果の概要 |
健常者が疼痛を伴う関節症患者の動作を模擬するための方法として,想定される患部に経皮電流刺激を与えて,疼痛の代替刺激とする手法の有効性を確認した.電流刺激としてパルス刺激を使用し,動作中の関節モーメントに単調増加するように連続するパルスの提示間隔を膝モーメントに応じて操作した.刺激を受ける健常者は,関節に感じる電流刺激の強度を抑えるような動作をとるように指示を受けており,結果として疼痛と関連があるとされる関節モーメントが大きい動作を避けるようになった.具体的には,片側膝関節症患者を想定し,起立着座動作にこれを適用し,シミュレーションと実際の患者の動作に類似性を見出した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
関節症などを理由とする運動機能障がい者を支援・介助する機器を開発する際,疼痛を有する実際の患者が試験に参加して量的に十分なデータを供することは,倫理・安全面から許容されない.そこで,疼痛の代わりに健常者の皮膚に電流刺激を与え,健常者に疼痛患者の動作を模擬させるというシルバーシミュレーションを開発することが本研究の目的であり,片側膝関節症患者の典型的な起立着座動作を例にその手法と有効性を示すことに成功した.
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