研究課題/領域番号 |
19K21598
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
超高齢社会研究
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研究機関 | 沖縄科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
森山 陽介 沖縄科学技術大学院大学, サイエンステクノロジーグループ, サイエンス・テクノロジーアソシエイト (00452532)
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研究分担者 |
河野 恵子 沖縄科学技術大学院大学, 膜生物学ユニット, 准教授 (30632723)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 細胞膜損傷 / PDL / 細胞周期 / 細胞老化 / ホスファチジルセリン / ミトコンドリア / 膜修復 / 組織透明化 |
研究開始時の研究の概要 |
健康寿命を延ばし老化を抑制することを最終的な目標として掲げ、細胞が代謝は行うが分裂・増殖を停止している「細胞老化」の新たな誘導機構である細胞膜損傷・修復について、細胞老化の遺伝子パスウェイが膜損傷により誘導される機序を培養細胞を用いて明らかにするとともに、「細胞老化のホットスポット」をマウスの全臓器/器官から探索する。さらに膜損傷に起因する細胞老化と全身の老化を臓器特異的な遺伝子改変マウスで促進/抑制して証明し、細胞老化と全身の老化をコントロールする手法を探索する。
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研究成果の概要 |
健康寿命の延伸のために老化の抑制が求められている。個体や器官を構成する細胞の”細胞老化”により、細胞分裂が抑制され個体や器官の機能低下が生じることなどから、細胞老化のメカニズムの理解に基づいた老化細胞の除去の研究が世界で注目を集めている。 一般に、老化細胞が生じる際にはDNA損傷応答の亢進に由来すると考えられていたが、我々は細胞膜が傷つき修復されるとDNA損傷を伴わないにも関わらず細胞老化が誘導されることを見出した。その要因の一つに細胞内カルシウムの一過的な上昇が関与とオルガネラを介した複数段階の細胞老化状態の深化、またDNA損傷に依らない細胞老化の引き金となる最上流遺伝子の特定を達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
老化の抑制は健康寿命および寿命の延長に寄与すると考えられている。そのための手段として老化細胞の除去が注目を集めているが、細胞の老化機構の理解に基づく細胞老化の抑制は侵襲性が低く健康に資すると考えられる。 本研究では新たに見出した細胞老化の引き金である細胞膜損傷に着目し、生体内で頻繁に生じる膜損傷がいかに細胞老化を引き起こすかを明らかにしつつある。細胞老化の最上流遺伝子を同定し、また膜損傷から細胞老化にかけての遺伝子発現と細胞内イベントの時系列変化の解析から重要な介入点を複数見出しており、今後の研究の発展により細胞膜損傷に起因する細胞老化を抑制する薬剤を選抜できるものと考えている。
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