研究課題/領域番号 |
19K21611
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分1:思想、芸術およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡田 裕成 大阪大学, 文学研究科, 教授 (00243741)
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研究分担者 |
伊東 信宏 大阪大学, 文学研究科, 教授 (20221773)
池上 裕子 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (20507058)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | グローバルアート / スペイン / ラテンアメリカ / 中東欧 / 戦後アメリカ合衆国 / グローバル / アート / 美術史 / 音楽学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、グローバリズムと文化の相互作用を具体的に解明するとともに、そこに産出される個別的な作品・事象を精密に考証する、領域横断的な「グローバル・アート学」を提唱する。研究チームは、専門領域・フィールドを異にする美術史家2名と音楽学研究者1名の計3名で構成し、芸術作品における「グローバルなもの」と「ローカルなもの」の交渉の過程や、起源を異にする文化的要素の「節合」のメカニズムといった、共通の問題軸に沿って課題に取り組む。
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研究成果の概要 |
本研究では、「《Cosmo-Eggs│宇宙の卵》(ヴェネツィア・ビエンナーレ2019日本館):アートと人類学の交点から考える」などのシンポジウムを研究チームで共同で開催した。これを通し、今日のアートを取り巻くさまざまな力関係を、「ローカルなもの」と「グローバルなもの」の対比などを軸として具体的に示した。 その成果に照らしつつ、個別の研究においては、初期近代スペインの植民地帝国の美術や、現代の中東欧のポピュラー音楽、戦後アメリカの日系人アーティストの作品などを例として、美術をめぐるグローバルな地政学の力学が、美術作品の主題モチーフや様式、素材・技法の選択などに作用する過程を解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、従来のアカデミズムの周縁にあって、方法論や分析概念の共有や深化をめぐる対話が必ずしも容易でなかった領域の研究者が相互に協働することにより、新たな研究の枠組みを提示した点に大きな学術的意義がある。その問題意識は美術史学会などでも近年注目されつつあり、研究代表者と分担者・池上は本年の同学会大会シンポジウム「移住者たちの美術」の報告者として招待されている。 また、グローバリズムという今日的課題に関わる研究であることから、社会的にもインパクトをもつものであった。上に述べた《Cosmo-Eggs│宇宙の卵》についてのシンポジウムは、『毎日新聞』にも詳細な紹介記事が掲載された。
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