研究課題/領域番号 |
19K21614
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分1:思想、芸術およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中村 美亜 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (20436695)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 社会包摂 / 芸術文化活動 / プロセス / 評価 / 芸術文化 / 芸術活動 / ファシリテーション / プロジェクトデザイン / ワークショップ / ファシリテーター / 価値創造 / 文化政策 / 共生社会 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、障害・高齢・貧困・引きこもり・外国人等の理由で、社会的に排除され孤立している人たちの参加に焦点をあてた芸術文化活動が盛んになった。しかし、どのようなプロセスで芸術文化活動が社会包摂につながるのかは曖昧なままである。本研究は、(1)関連分野の知見の整理、(2)エピソードの収集、(3)インタビュー調査、(4)以上の統合的考察を行うことで、芸術文化活動が社会包摂へとつながる道筋を類型化し、プロセスを理論的に説明可能にすることを目的にする。本研究の成果は、共生社会の実現を目指した文化事業の制度設計や評価手法の開発に貢献するとともに、人間が芸術文化活動を行う意義についての本質的理解も深めるだろう。
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研究成果の概要 |
本研究は実施期間がコロナ禍と重なったため、計画内容を変更して実施することになったが、当初想定されていなかった他の複数の研究プロジェクトとの連携により、さまざまな相乗効果が生まれた。一つは、芸術文化活動が社会包摂につながるために必要な条件やプロセスを整理し、それをハンドブックという形で出版したこと(日本語・英語)。もう一つは、イギリスの芸術人文学評議会(AHRC)の "The Cultural Value Project" の成果報告書を翻訳出版し、この本の内容をもとに日本への応用可能性を考えるオンライン公開研究会(全5回)を実施したことである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究、及び本研究成果の積極的な社会発信によって、芸術文化活動が社会包摂につながるために必要な条件やプロセスについて具体的に理解されるようになった。特に専門家の実践知としてしか存在していなかったものが、本研究を通じて言語化・可視化されたことで、課題や可能性について広く議論されるようになった意義は大きい。また評価に関しても、現場において誤解や思い込みが軽減され、より実質的で意味のある評価が行われるようになってきた。
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