研究課題/領域番号 |
19K21650
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分3:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
横山 操 京都大学, 農学研究科, 研究員 (20437271)
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研究分担者 |
坂本 稔 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (60270401)
成瀬 正和 東北芸術工科大学, 芸術学部, 教授 (90778630)
仲村 匡司 京都大学, 農学研究科, 教授 (10227936)
澤田 豊 京都大学, 農学研究科, 助教 (80226076)
村上 由美子 京都大学, 総合博物館, 准教授 (50572749)
泉 拓良 弘前大学, 人文社会科学部, 客員研究員 (30108964)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | コプト織物 / 放射性炭素年代測定 / 染織 / エジプト遺跡出土資料 / 天然染料 / 天然繊維 / エジプト考古資料 / 繊維 / 染料 / 放射性炭素年代 / 新王国時代 / 中王国時代 / コプト / ミイラ布 / エジプト遺跡出土 / 博物館資料 / 非破壊分析 |
研究開始時の研究の概要 |
エジプト遺跡出土織物資料を対象に、材料学を軸とする自然科学と人文 科学それぞれの分野横断的な研究成果を基盤として新たなデータベース“京都モデル”を構築する。具体的には、1)基礎情報取得 ①分光法による染料分析 ②放射性炭素年代測定、 ③繊維同定。 ④X線による無機顔料分析 ⑤イメージング分光分析による画像解析。 ⑥CIETAリストに準拠した項目調査:織り密度、糸の撚り方向、織り組織、文様意匠の記載。 ⑦考古学資料来歴の調査結果から 2)データーベース・京都モデル構築する。 海外博物館データベース開示に際しては、ルーブル美術館、大英博物館、ロンドン大学、メトロポリタン美術館等の協力を得て進める。
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研究成果の概要 |
京都大学総合博物館エジプト考古資料群は、京都大学初代考古学教室教授であった濱田耕作博士が、イギリス・ロンドン大学ペトリ博士のもとに留学したことを契機として京都大学に移管・寄贈されたものである。そのうちコプト織物は総数28点であるが、エジプトにおける3世紀から13世紀までコプト全時代の特徴を広く網羅するように選定された研究資料群である。当コレクションに対する分野横断的かつ学際的な取り組みによって、世界最古級の貝紫染コプト織物、コプト時代の終焉であるビザンツ期のラック染めなど、幅広い年代資料を含むことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題の目的とした博物館資料におけるデータベース化・アーカイブ化は、申請時から瞬く間に時代の潮流となった。文化財保護は、安定的な環境や平時の社会におけるだけでなく、時に危機的状況の想定をも必要とする。資料の安全が常に担保されるわけではないことを鑑みても、博物館資料のデジタル情報を用いたデータベース構築は、資料の破壊や損失へのリスク対策のひとつとして早急の課題である。資料そのものの保全と同時に、資料現状の有機的包括的な把握、今後の資料活用の途を拓くための基盤として、博物館資料のデジタル情報、材質分析、放射性炭素年代測定結果を含むデータベース構築の果たす役割は大きいと考えている。
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