研究課題/領域番号 |
19K21694
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分7:経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
太田 亘 大阪大学, 経済学研究科, 教授 (20293681)
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研究分担者 |
畠田 敬 神戸大学, 経営学研究科, 准教授 (90319898)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 負債比率 / 財務レバレッジ / 営業レバレッジ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、企業の生産設備が資金調達にどのような影響を与えているかを実証的に明らかにすることを目的とする。生産費用のうち固定費が大きな割合を占め、変動費の割合が小さな状況は、営業レバレッジが高い、といわれる。企業の過去の資金調達は、総資産に対する負債の比率である負債比率に反映されるが、負債比率は財務レバレッジともよばれる。企業は、大型設備により営業レバレッジを高くするとき、売上高等の変動による業績リスクが上昇し、それが倒産の可能性を高めるため、借入を減らして財務レバレッジを低くする、と考えられる。本研究では、このような関係を、データベースおよび計測方法を工夫しつつ、実証的に検証する。
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研究成果の概要 |
企業が資金調達を行うにあたり、株式発行などエクイティ・ファイナンスを行うか、借入れなどデット・ファイナンスを行うか、の選択が可能で、その結果、総資産に占める負債の比率である負債比率が決定される。負債比率に影響を与える要因として、近年、営業レバレッジや設備の非柔軟性など生産設備の特性が考えられているが、本研究では、これら要因が負債比率にどのような影響を与えているかを分析した。上場企業・非上場企業ともに、調整が困難な柔軟性の低い生産設備を保有する場合に負債比率は低い、という関係が観察されたが、大型設備を用い営業レバレッジが高い場合に負債比率は低い、という関係は上場企業についてのみ観察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
負債比率の決定要因の一つとして、有形固定資産があげられており、有形固定資産が多いほど担保となる資産が多く、借入れが容易になって負債比率が高くなる、といわれている。一方、有形固定資産は生産に用いられるが、生産活動における特性が負債比率に影響を与えている可能性があるものの、その計測は困難であり、分析は進んでいない。本研究は、生産設備の特性として営業レバレッジおよび設備の非柔軟性を計測し、上場企業のみならず非上場企業についても、それらと負債比率との関係を明らかにした点に学術的な意義がある。
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