研究課題/領域番号 |
19K21705
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分7:経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
薄井 彰 早稲田大学, 商学学術院(経営管理研究科), 教授 (90193870)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 会計 |
研究開始時の研究の概要 |
会計不正(財務諸表等の不正表示)は、投資家、規制当局、監査法人その他ステークホルダーにとって重大な問題である。本研究は、組織に集積された知識がアクター(監査人)の強制的交代などにより市場全体にスピルオーバーするメカニズムを解明し、最適モニタリング構築の政策要件を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本年度では、監査人の交代に関する制度変更およびデータベースの設計と構築を引き続き実施した。日本では、日本公認会計協会の自主規制に基づき、会計監査において、1998年よりパートナー(業務執行社員)のローテーションが実施された。当初、被監査会社の監査に従事するパートナーの最長継続任期は概ね10年、2002年から7年、最短インターバルを2年とした。2003年からは公認会計士法により大会社等についてはパートナー・ローテーションが強制適用された。2007年からは大規模監査法人(被監査上場会社数が100以上)の筆頭業務執行社員の最長継続任期を5年、最短インターバルを5年になった。2019年には日本公認会計士協会が2020年4月以降の開始事業年度から業務執行社員だけでなく監査補助者についても必要なローテーションを実施するという会長声明を行った。日本では、強制的なパートナー・ローテーションが強化される傾向にある。本年度では、これらの制度変更の背景および監査行動への影響を調査した。さらにパートナー・ローテーションに期待される「会計監査の新たな視点」と「監査人の独立性」の計測方法について、調査およびデータベース構築を行っている。監査の質についてもその計測およびデータベース構築を行っている。また、監査法人の強制ローテーションの制度化についての議論に関連して、監査法人と被監査会社の関係および監査法人交代の状況を調査している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していた会計・監査制度研究および研究データベースの構築が順調に進展しているため。
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今後の研究の推進方策 |
パートナー・ローテーションおよび監査法人の交代と監査の質の関係を検証し、会計・監査知識が市場全体にスピルオーバーするメカニズムを実証分析する。
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