研究課題/領域番号 |
19K21707
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分7:経済学、経営学およびその関連分野
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
Frank Bjoern 早稲田大学, 商学学術院, 准教授 (30467039)
|
研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 消費者行動 |
研究開始時の研究の概要 |
センサー技術、通信技術、および機械学習等、人工知能の技術は近年、大幅に発展し、人工知能を活用する製品の開発の加速に貢献してきた。人工知能製品は、顧客価値の創造を通じて企業利益の増加および社会問題の解決に貢献する可能性が高いが、この目標の達成に繋がる技術発展の最適な方向性を定めることは大きな挑戦である。この挑戦を乗り越えるために、本研究では、企業がどのような人工知能製品を開発すべきか予測するために、人工知能製品を購入したくなる動機およびその購入を意図的に避ける動機、またその動機の文脈による差についての理論を構築し、アンケート調査で収集するデータで検証することを目的とする。
|
研究実績の概要 |
本研究では、企業がどのような人工知能製品を開発すべきか予測するために、人工知能製品を購入したくなる動機およびその購入を意図的に避ける動機、またその動機の文脈(消費者層、国家文化、製品種類)による差について理論を構築し、アンケート調査を用いてデータを収集し、構築した理論を収集したデータと統計分析で検証することを目的とした。 この目的を達成するために、令和3年度に設計したアンケート調査を、国内外で継続し、また追加の実験や調査を設計し、実施した。一部のデータを対象に、研究論文を執筆した。 一本目の論文では、人工知能が搭載されるAR(Augmented Reality)に焦点を当てた。ARとは、仮想空間の情報やコンテンツを現実世界に重ね合わせて表示することができる技術である。研究の結果として、ARのアプリで企業の商品を顧客に見せると、そのARアプリの性能が良いほど、消費者のブランドの多次元の知覚価値および顧客ロイヤルティが比例して上がることが分かった。そのメカニズムの強弱は、顧客のARに関する知識、及び消費者の性格特性(外向性、協調性、経験への開放性、情緒的安定性、誠実性)によって異なることを見出した。 二本目の論文では、AI技術の悪質な利用に焦点を当て、AI製品を不適切に利用するサービスが消費者に人間疎外の印象を与える可能性があることを明らかにした。その人間疎外の印象がAI製品を利用するサービスへの抵抗感に繋がり、またその繋がりが消費者の知覚リスク、否定的感情、自己撞着に媒介されることが分かった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初、海外からのデータ収集を、現地調査として行う計画があったが、新型コロナウイルスの影響で海外出張が認められなくなったため、代わりにその一部をオンライン調査として行った。また、想定したよりも多くの調査を同時に行った結果、当初の計画以上に進展している。
|
今後の研究の推進方策 |
令和5年度には、前年度に開始したアンケート調査を継続する予定である。また、収集したデータを分析し、研究論文を執筆し、学術誌に投稿する計画がある。
|