研究課題/領域番号 |
19K21714
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分8:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
松本 行真 近畿大学, 総合社会学部, 教授 (60455110)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | コミュニティ / 避難 / 社会関係資本 / 民衆知 / 非日常 / 平時 / 有事 |
研究開始時の研究の概要 |
インドネシア・バリ島のアグン山噴火からの住民組織主体の避難行動を、「慣習と民衆知」、「つながりと社会関係資本」、「日常/非日常」という視点から、ヒアリングやアンケート調査などを通じて以下の二点、
(1)我が国をはじめとした避難体制構築パラダイム (2)防災・減災における人文・社会科学的な視点の必要性
について、とりわけ工学的なシミュレーションといった技術的な取組が主流になりつつある防災・減災への思潮があるなかで、日常/非日常という人・社会の平面へ射影することで相対化しつつ、検討を行う。
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研究実績の概要 |
本年度に実施したのは次の(1)(2)である。 (1)『原子力災害により分化・複層化する地域社会―復旧・復興に向けた富岡町の道程―』(単著、8章、280頁)の刊行に向けた作業を主に行った。年度内にほぼ原稿は完成し、以下の章構成となった。第I部 福島をどうみるか(第1章 「福島」をめぐる諸言説―福島、フクシマ、Fukushima―)、第II部 富岡町のこれまで(第2章 仮設住宅自治会の諸相と変容―開設~避難指示解除~閉鎖―、第3章 広域自治会の諸相と変容、第4章 交流サロンの諸相と変容、第5章 広域支援のネットワーク―北海道から福島へ―、第6章 町内からの支援ネットワーク―いわき・富岡から双葉郡へ―、第III部 富岡町のこれから(7章 区会と公営団地自治会の変容―避難指示解除からコロナ禍を経て―、第8章 原子力災害と避難は何だった/であるのか―震災前後の原子力防災訓練から―)、むすびにかえて、資料編、初出・参考文献。 (2)(1)の集成に向けた追加調査を行った。具体的には富岡町民を対象にした復興公営住宅、広域自治会、交流サロン、支援団体・ネットワーク(第3章、第4章、第6章、第7章、第8章)や、原子力災害の被災者を対象とした支援団体・ネットワーク(第5章)に対して、コロナ禍における活動実態と課題、コロナ後の展開を中心に聞き取りである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和3年度までは新型コロナウイルスの感染拡大などの影響により各種調査はやや遅れていたものの、令和4年度の5月以降は徐々に聞き取り調査を進めることが出来るようになった。調査の進捗にあわせて、『原子力災害により分化・複層化する地域社会―復旧・復興に向けた富岡町の道程―』の集成に努めていたが、年度内刊行に至らなかった。そのために「やや遅れている」とした。
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今後の研究の推進方策 |
『原子力災害により分化・複層化する地域社会―復旧・復興に向けた富岡町の道程―』の刊行を目指す(5~10月)。
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