研究課題/領域番号 |
19K21728
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分8:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 大妻女子大学 |
研究代表者 |
平井 郁子 大妻女子大学, キャリア教育センター, 教授 (30389895)
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研究分担者 |
横山 裕 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (00231689)
辻 幸恵 神戸学院大学, 経営学部, 教授 (40309050)
松梨 久仁子 日本女子大学, 家政学部, 教授 (20184244)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 車両用座席シート / 白色化 / パイル織物 / 審美的快適性 / 座席シート / アンケート調査 / 測色 / 写真撮影 / 車両座席シート / 白色化防止 / カットパイル織物 / 摩擦特性 |
研究開始時の研究の概要 |
電車で白色化している座席シートをよく目にする。白色化が大きくなると経年劣化が感じられ、車両の審美性にまで大きな影響を与える。車両は、当然、安全、安心が優先されているため、審美的な快適性は、二の次になる。多くの車両用座席シートには、カットパイル織物が使用されている。研究代表者の研究から、カットパイル織物は糸の断面と側面の光の反射光量の違いから色の見え方に違いを生じることを経験している。これらの研究を踏まえ、座席シートの白色化が生じるメカニズムを解明するとともに、白色化が生じない素材や構造、色、柄などを提言し、これまで見過ごされてきた座席シートの審美的快適性を追求する。
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研究実績の概要 |
車両用座席シートの白色化が生じるメカニズムの解明と白色化防止することで、座席シートの審美的快適性を求めることを目的とし、次のような活動を実施した。 2023年度は、座席シートの使用状態を再現し、使用後の座席シートの表面状態を観察するため、座席シートのサンプルを用いて、摩擦実験を実施したものと摩擦実験していないサンプルとの比較のための写真撮りを実施した。次に、摩擦サンプルと摩擦をしていないサンプルの測色を実施した。さらに、変角測色計を用いて0度~180度まで角度を変えて測色を実施した。 また、2022年度に行った学生と社会人のアンケートをまとめる作業を実施中である。同時にできるだけ多くの座席シートの写真撮影を実施している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2019~2020年度 アンケートに用いる座席シートの写真撮影を実施した。 2020年度 JR東日本車両センターにて一部の列車使用済みシートと未使用の座席シートを比較するため座席シートの測色を変角測色計を用いて実施した。 2021年度 学生に対して座席シートについての印象をオンラインを用いてアンケートを実施した。 2022年度 30歳~60歳代の社会人でよく電車を利用する方たちを対象にアンケート用紙を用いてアンケート調査を実施した。次に、座席シート製造工場の調査・見学を実施した。座席シートに用いられるパイル織物の製造工程、パイル織物の品質検査工程、パイル織物を車両用の座席に仕上げる工程の調査をするためにメーカーの工場の見学を実施した。さらに、いくつかのパイル織物のサンプルを入手し、表面摩擦の実験を実施した。 2023年度 表面摩擦を行った座席用シートに用いられるパイル織物の表面観察を実施した。表面の写真撮影、変角測色計を用いての測色を実施した。低倍率での表面観察は実施したが、電子顕微鏡における表面観察が実施できなかった。また、学生と社会人によるアンケート調査のまとめを実施しているが、コロナ禍で遅れた分をすべてこなすためにもう少し時間が必要である。
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今後の研究の推進方策 |
・アンケート調査結果をまとめて学会誌に投稿する予定である。 ・電子顕微鏡による座席シートのサンプル布の表面観察を完成させる。 ・座席シートが白色化して見えないように、各社座席シートの色・柄を工夫している。白色化して見えないためには、どのような色・柄が有効かを調査・検討する。 ・摩擦試験による表面の状態から白色化の状態を検討し、最も白色化が生じない素材、色、柄の座席シートの検討を実施し、学会誌に投稿する予定である。
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