研究課題/領域番号 |
19K21745
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波技術大学 |
研究代表者 |
鈴木 拓弥 筑波技術大学, 産業技術学部, 教授 (10553935)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 音声認識 / 字幕 / UI / 支援 / リアルタイム / 同期 / チャット / 聴覚障害 / 学習支援 / 教示支援 / 多人数 / 情報保障 / 複数話者 / 集団 |
研究開始時の研究の概要 |
聴覚障害者と聴者が混じり集団での学習や会議を行う場での支援は,現時点では聴者に情報発信量を制限させる性質があるものが多い.挙手の上,交代で発言するなどの工夫である.このことが,情報交換の質量を落とすと考えられてしまう場合もあること,また聴覚障害者の心理的負担となり,参加への躊躇など孤立につながりかねないケースも見受けられる. 本研究では,集団において発せられる音声の文字情報化システムを,情報発信量に制限を加えずとも,聴覚障害者が漏れなく内容を取得できるようにするための新たな手法を開発する。また、開発した手法の有効性を検証する.
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研究成果の概要 |
本研究は,複数話者によって音声が同時多発的に発せられる場面において,これらの音声を字幕化し,視覚情報過多に陥ることなく受信できるような手法の開発を目的としており,予定通り実用可能なアプリケーションを開発し,公開した. 研究の当初目的では聴覚障害者を主な受信者として定義していた.一方で開発した手法は即時共有性を重視しており,音声認識による字幕化以外に,文字入力を主としたコミュニケーションにおいても有効であることが分かった.十分な効果検証は今後の課題であるものの,開発した手法は現在も運用中であり,聴覚障害者,健聴者から授業,会議,各種のコミュニケーション目的など,幅広い用途で活用頂いている.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果であるアプリケーションは音声認識や翻訳等の機能を内包しており,幅広い活用が可能である.一方,即時共有性を重視したことで,当初重視していなかった文字入力についても,他のシステムにはない特性を有していることが分かった.複数音声を受信負荷の低い状態で聴覚障害者に伝達する目的で開発した手法である一方で,即時共有性は,聴覚障害者による発言,発信時に有効な手法であることが分かるなど,当初想定していなかった知見を得ることができた.現在も運用中であり,当事者意見を反映させ,アップデートを実施している.
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