研究課題/領域番号 |
19K21763
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
白井 詩沙香 大阪大学, サイバーメディアセンター, 講師 (30757430)
|
研究分担者 |
ORLOSKY JASON 大阪大学, サイバーメディアセンター, 特任准教授(常勤) (10815111)
長瀧 寛之 大阪電気通信大学, メディアコミュニケーションセンター, 特任准教授 (20351877)
武村 紀子 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (60733110)
上田 真由美 流通科学大学, 経済学部, 教授 (30402407)
|
研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | 漫画 / ラーニングアナリティクス / 視線解析 / 学習支援システム / マルチモーダル |
研究開始時の研究の概要 |
デジタル教科書の導入に向けて,教材のデジタル化が進められている。デジタル化の利点の一つとして,教材による学習時の行動を収集し,学習支援に活用できることがあげられる。しかし,学習教材として身近なものになりつつあるマンガ教材はセリフや図といったマルチモーダル性を有するため,学習時の詳細なログを取得することは容易ではない。本研究の目的は,マンガ教材学習時の生体情報から理解度を推定し,学習者一人一人に適した学びを提供することである。研究期間内に視線追跡情報による学習者の理解度推定モデルを構築,マンガ教材学習時の理解度を用いた個別適応型システムの開発および教育実践による評価を行う。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は,マンガ教材を用いた学習において,個別最適化された学習支援を実現することである。研究目的を達成するために,マンガ教材読書時の主観的難易度推定モデルの構築と提案モデルを活用した学習支援システムの構築を行う。 2022年度は,前年度に引き続き,視線情報を用いたマンガ教材学習時の難易度推定モデルの精度改善に取り組んだ。先行研究で利用されている「注視」や「瞬き」といった従来の特徴量に加え,「視線停留点と視線の交点の距離」や「コマ間・エリア間の視線移動のパターン」に着目した新たな3種類の特徴量を含む28種類の特徴量を用いて,サポートベクターマシンによる難易度推定の精度を評価した。実験の結果,ユーザ依存型モデル・ユーザ非依存モデルともに従来の特徴量のみを用いた場合と比べ,提案特徴量を含む特徴量を用いた場合の方が,高い精度が得られることがわかった。また,VR環境でのマンガ教材による学習を対象に,難易度推定モデルを用いた学習支援システムの構築に向けた仕様検討を行なった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の研究計画では,パソコン上での学習を対象に,視線や心拍等の複数のセンシングデータを用いた難易度推定手法を構築し,推定モデルを活用した学習支援システムの構築・評価を行う予定であったが,新型コロナウイルス感染症の影響によりデータ収集実験ができなかったため,全体的に進捗が遅れている。2022年度は既に視線データの収集が完了しているVR環境での学習に対象に切り替え,難易度推定モデルの改良と学習支援システムの構築に向けた仕様検討を進めた。
|
今後の研究の推進方策 |
難易度推定モデルの構築が完了したVR環境でのマンガ教材による学習を対象に,難易度推定モデルを活用した学習支援システムの構築と被験者実験によりシステムの有効性を検証する。
|