研究課題/領域番号 |
19K21777
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 福岡教育大学 |
研究代表者 |
平尾 健二 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (70301348)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 栽培学習 / 農家 / 作物の栽培 / 農業技術 / 小中学校 / 有機農法 / 農業教育 / 科学的検証 / 農家の知恵 |
研究開始時の研究の概要 |
学校現場で行われる栽培学習の中で教師自身の“化学肥料や農薬に頼らない農法”への関心は高いが,その関心を具現化させるためには,適切な栽培方法の確立が必要となる。一方,農家が日々の実践の中から発見し,いわゆる「農家の知恵」として活用されていながら科学的な評価がなされていない優れた農業技術は実は数多く存在している。本研究では,「農家の知恵」の科学的検証に挑戦しながら,学校で再現できる「教材」として確立することを目的とし,科学的メカニズムを現地試験や大学農場での再現実験によって明らかにしながら,得られた研究成果を各農家にフィードバックするとともに,そのノウハウの教材化,さらには学校現場への普及を図る。
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研究成果の概要 |
著名な二人の有機農家の優れた農業技術を学校現場の栽培学習に取り入れるために,それらの科学的検証に挑戦し「教材」として確立するための研究を行った。 【研究1】吉田俊道氏の「菌ちゃん元気野菜づくり」では,菜園およびプランター栽培における雑草投入法および給食の野菜残渣による土作り法に注目し,科学的な検証を行いながら,学校を想定した具体的な方法を確立した。【研究2】古野隆雄氏の除草機「ホウキング」では,除草効果に付随する生育促進効果を明らかにし,児童生徒が学校で活用するための知見を見出した。科学的な根拠を元に,これらを学校現場に導入するための基礎的な知見を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,直接的な農学からの専門的な研究アプローチではなく,教育現場への活用による「次世代への普及」を中心に据え,多くの専門的手法を結集させながら進めようとしたものである。 本研究で得られた成果は小中学校の関連教科,農業高校において幅広く活用が可能である。子どもたちに「農家の知恵」を伝える教材を提供することができるならば,将来,我が国の農業を支える次世代への波及効果は計り知れない。 本研究は「農家の知恵」を活用することに始まり,専門学問と教科教育の間を結び,教科内容を大きく深化させる可能性をもつものである。
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