研究課題/領域番号 |
19K21783
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
池田 結佳 帝京大学, 医療技術学部, 教授 (00439598)
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研究分担者 |
百瀬 桂子 早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授 (60247210)
松岡 久美子 帝京大学, 医療技術学部, 教授 (90439597)
広田 雅和 帝京大学, 医療技術学部, 講師 (40835435)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 発達性読み書き障害 / 眼球運動 / 評価方法 / 訓練効果 / 視覚認知機能 |
研究開始時の研究の概要 |
読み書き障害 は学習障害の中核をなす障害である。読み書き障害児の中には眼球運動に問題がある児がおり、同じ行を繰り返し読んだり、読み飛ばしたりする。 この障害への支援を眼科が積極的に行うため、以下の二つの研究課題を遂行する。 1.読み書き障害児の眼球運動を適切に評価する方法を開発する。 2.1の方法で眼球運動訓練前後の評価を行い、訓練による読み書き障害の改善を客観的・定量的に明らかにする。
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研究実績の概要 |
読みに困難をもつ児の眼球運動の特徴を他覚的に評価する方法を検討している. 2022度は,VOG に物体検出 AI を組み合わせた VOG-AI システムを用いて眼球運動検査を実施した際,自動で眼球運動を解析するソフトウエアを開発し,その成果を国際誌 (Hirota M et al., Sci Rep, 2022) に公表した.さらに,高サンプリングレートのカメラを購入し,VOG と組み合わせることで,シーンカメラによるボトルネックから脱却するシステムの構築を行っている.ハイスピードカメラの通信規格は USB とは異なるため,VOG の制御がソフトウェア側で実装できないことを既に確認した.そのため,ハードウェア側で対応する方策を考え,2023年度に実装する.システム構築と並行して,奥行き情報の教師データを取得するための実験装置を開発した. 日常生活における視機能評価として,ヘッドマウント型の視野計を装用した状態で,頭部揺れをキャンセルする機構を作成し,歩行中の視野を計測するシステムの構築に成功した.2023年3月から被験者をリクルートしており,2023年度には結果を公表可能である. 読み困難の患児を対象としては,帝京大学病院小児科LD外来受診者の中から眼科紹介となった児に対し,眼球運動検査 NSUCO Oculomotor test を実施し,視診によるデータ約50名分を集積した.2023年度には開発した眼球運動解析システムでの計測を行う予定である. さらに読み困難には視覚認知機能の低下が関与するとの報告があるため,眼球運動検査に加えて視覚認知機能検査を行い,読み困難との関連を検討した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
購入した高サンプリングレートのカメラとVOG との組み合わせの際にシステム構築上の問題が発生し、解決に時間を要したため.
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今後の研究の推進方策 |
システム構築上の問題に対しては,ハードウェア側で対応する方策を考え,2023年度に実装する.また,シーンカメラと VOG の同期設定の完成および距離情報を計算する AI の開発を行う予定である.
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