研究課題/領域番号 |
19K21802
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 尚絅大学短期大学部 |
研究代表者 |
安村 由希子 尚絅大学短期大学部, 幼児教育学科, 准教授 (60528363)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 仮名71文字 / 漢字の送り仮名の表記 / 仮名やカタカタの特殊音節 / 音韻意識 / 聴覚弁別 / 仮名71文字の読み / 視覚弁別 / dyslexia / 音韻処理能力 / 視覚認知 / 異同弁別 / 4歳児 / 仮名の習得 / 幼児 / 音韻能力 / 音-文字対応規則 / 仮名の特殊音節の読み書き / 仮名71文字の読み書き / 小学生低学年 |
研究開始時の研究の概要 |
読み書きが苦手な子どもたちの特徴として、音韻意識の欠如が指摘されている(吉村、1998;中原ら、2006)。しかしながら、これらの研究が主に読み書きの問題のある小学生以上の子どもを対象としており、4歳~5歳の初期の段階における文字の習得、特に教えられてではなく子ども自身が自己の興味、関心に基づいて習得する文字の学習に、音韻意識をはじめどのような要因が影響を及ぼすか、実験的に検証したものはない。そこで、本研究では萌芽的な仮名文字の読み書きに影響を与える要因を特定することを目的とする。同様に、小学校1~2年生の段階における、仮名の特殊音節の習得、および漢字の習得に影響を及ぼす要因についても検討を行う。
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研究成果の概要 |
(1)仮名71文字の習得に関連する要因を探ることを目的とした。そのために定型発達児を対象に、仮名71文字の読みの習得状況、及び音韻意識を始めとした諸能力を測る課題を実施し、関連性を探った。また、特異的読字障害と定型発達児を比較し、仮名習得を阻害する要因について検討を行った。(2) 特異的読字障害児を対象に、仮名やカタカナの特殊音節、漢字の送り仮名の表記に影響を与える要因を探った。その結果、仮名71文字の習得には音韻意識他、聴覚弁別能力が必要なこと、およびこれらの能力に問題があると、仮名やカタカナの特殊音節の習得に問題があることが示された。一方、漢字の送り仮名の表記には問題が見られなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
言葉を音として理解する「音韻意識(phonological awareness)」は読み書きの背景要因となると言われてきたが、本研究によって聴覚弁別の力も仮名やカタカナの習得に影響することが示された。このことは、評価方法や指導方法を検討する上で、プラスになると考えられ、読み書きや音韻意識の指導の前に、聞き分けの力を測定し、それを改善することで、読み書きの向上につながることが示唆された。
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