研究課題/領域番号 |
19K21805
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分10:心理学およびその関連分野
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研究機関 | 人間環境大学 (2021-2022) 東北大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
高野 裕治 人間環境大学, 総合心理学部, 教授 (00424317)
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研究分担者 |
中嶋 智史 人間環境大学, 総合心理学部, 准教授 (80745208)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 表情 / ラット / 社会認知 / 神経基盤 / 進化 / 扁桃体 / 表情認知 / 実験動物 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトで指摘されている表情認知の神経基盤について、近年の研究でヒトと類似する表情認知機能が解明されつつある実験室動物であるラットにおいて、局所脳領域破壊法にて、その神経基盤の解明に取り組む。そして、ヒトの表情について、動物との間に機能的類似性のみならず、神経基盤における類似性があるのかどうかを検討する。このことより、ヒト表情の進化的起源を解明する研究領域の創出に取り組む。
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研究成果の概要 |
本研究では、実験室動物のラットにおいて、表情弁別課題を用いて、表情認知の神経基盤を解明することを目的とする。本研究において、ラットの表情弁別課題の行動意義を解明する実験、霊長類において表情認知の機能を担う扁桃体について、ラットで局所破壊処置をして、表情弁別課題における影響を検討することができた。そして、げっ歯類よりも進化的に古い動物である魚類や頭足類における表情機能や神経基盤に関する議論に取り組むことができた。論文1本が投稿中、論文1本が投稿作業中、論文2本を公刊する成果をあげることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
表情認知は様々な日常場面を支える心理学的に重要な研究テーマである。本研究の社会的意義は、次の2点が可能となったことにある。一つは、げっ歯類動物モデルでの研究が今後も継続的に取り組まれることで、表情認知のより詳細な神経基盤を解明することができることである。今後、本研究で検討した扁桃体機能を起点として、より詳細な神経基盤の解明が進む道が拓けたと言える。二点目は、表情認知のような人間らしさを担う心理機能における進化的基盤を解明する糸口となることになる。今後、魚類や頭足類など、げっ歯類よりも進化的に古い動物での表情研究という分野での議論が活発化するであろう。
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