研究課題/領域番号 |
19K21832
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分12:解析学、応用数学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
河東 泰之 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (90214684)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 作用素環 / テンソル圏 / フュージョン圏 / 部分因子環 / 共形場理論 / テンソルネットワーク / 代数的場の量子論 / 位相的場の量子論 / 森田同値 / 深谷圏 / 場の量子論 / ミラーシンメトリー / 部分因子環論 / 頂点作用素代数 |
研究開始時の研究の概要 |
本計画は2次元超共形場理論という物理理論を通じて,幾何学的な理論と関数解析的な理論を結び付けようとするものである.場の量子論は物理の大理論であり,ほとんどすべての数学と関係があるが,その中で特に2次元超共形場理論を考えると多くの異なる数学が有機的に結びつくことが知られている.本研究はその中で,新たに,これまで全く知られていない数学の分野間の結びつきを発見,解明することを目指している.
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研究成果の概要 |
作用素環論における部分因子環論とテンソル圏の関係について研究を行った.2次元トポロジカル物性に現れる4-テンソルが作用素環論において以前から知られているbi-unitary connectionと実質的に同じものであることを示し,projector matrix product operator と呼ばれる行列の値域が,作用素環論において知られている,4-tensor から生じる部分因子環の higher relative commutant と同じものであることを示した.また,4-tensor がいつここで考えている形になるかの特徴づけも与えた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
最近注目を集めている2次元トポロジカル物性における数学的構造を圏論と作用素環論の立場から研究した.これによって数理物理学に現れる圏論の構造が,作用素環論における部分因子環の言葉で記述できることが分かった.特に2次元トポロジカル物性で研究されているテンソルネットワークに現れる 4-tensor と,作用素環論における部分因子環論で非退化な commuting square の記述に現れる bi-unitary connection とが実質的に同じであることを明らかにし,この関係を追究することによってこれまで知られていなかった部分因子環論との新たな関係を見出した.
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