研究課題/領域番号 |
19K21834
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分12:解析学、応用数学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 (2023) 京都大学 (2019-2022) |
研究代表者 |
矢野 孝次 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (80467646)
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研究分担者 |
佐藤 譲 北海道大学, 電子科学研究所, 准教授 (30342794)
角 大輝 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (40313324)
中野 雄史 東海大学, 理学部, 准教授 (50778313)
中村 文彦 北見工業大学, 工学部, 准教授 (40825147)
豊川 永喜 九州大学, マス・フォア・インダストリ研究所, 助教 (30907762)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ランダム力学系 / 確率過程論 / 一般化逆正弦法則 / 情報系分解 / 雑音誘起現象 |
研究開始時の研究の概要 |
時間の経過とともに完全な規則性に基づいて変化する系を決定的力学系と呼ぶ.単純なはずの規則性の反復は単純な秩序を生むこともあればカオスを惹き起こすこともある.一方で,部分的な規則性に偶然性が加わって変化する系はランダム力学系と呼ばれる.本研究では,偶然性を抽象化した理論である確率過程論のアプローチに基づき,複数の規則性が偶然性によって混合してできるランダム力学系において,元の規則性が持つ性質がどのような影響を受けるか,という問題を解明する.
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研究成果の概要 |
決定的力学系にランダム要素を加えることで与えられるランダム力学系が有する様々な側面のうち,特に確率過程論におけるマルコフ過程の様々な性質との類似に着目し,決定的力学系の性質が複雑に絡み合って生まれるランダム力学系特有の性質の数学的解明を目指してきた.本研究の成果として,区間写像のランダム選択力学系に対する逆正弦法則とDarling・Kac法則,歪ベッセル過程に対するエイジング効果,作用発展に対する情報系を駆動ノイズ,無限過去ノイズ,第三ノイズに分解する問題について,著しい結果を得ることができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
決定的力学系にランダム要素を加えたランダム力学系の性質を数学的に解明することは、学術的にも社会的にも重要な意義がある.学術的には,逆正弦法則,エイジング効果,情報系分解という重要なテーマについて,新しい研究発展の方向性を開拓することができた.社会的には,複雑かつ予測不能なランダム現象に潜む数理的構造を理論的に捉える新しい知見を得ることができた.
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