研究課題/領域番号 |
19K21845
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分13:物性物理学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
吉田 靖雄 金沢大学, 数物科学系, 准教授 (10589790)
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研究分担者 |
岡田 佳憲 沖縄科学技術大学院大学, 量子物質科学ユニット, 准教授 (00707656)
松本 宏一 金沢大学, 数物科学系, 教授 (10219496)
辻井 宏之 金沢大学, 学校教育系, 教授 (10392036)
阿部 聡 金沢大学, 数物科学系, 教授 (60251914)
島村 一利 金沢大学, 総合技術部(理工), 技術職員 (80869991)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 角度分解測定 / 超伝導 / 磁性 / 強磁場 / 電気抵抗 / 非従来型超伝導 / トンネル分光測定 / 超低温 / 超伝導対称性 / トンネル分光 |
研究開始時の研究の概要 |
超伝導転移温度が極端に低く、その超伝導発現機構が明らかになっていない、エキゾチックな超伝導体上に、薄膜技術によってトンネル接合を作成し、マイクロケルビン領域までの超低温における角度分解トンネル分光を行い、その超伝導対称性を明らかにすることを目的としている。対称性を明らかにすることを通して、その超伝導発現機構の解明のための糸口を得ることが最終的な目標である。
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研究成果の概要 |
超伝導転移温度が低い超伝導体のギャップの対称性を調べるために、超低温(マイクロK領域まで)で動作する磁場角度分解測定装置の開発を行なった。磁場中で試料を回転させるための回転機構には、ピエゾ駆動型のローテーターを用い、室温から2 Kまで、ゼロ磁場から14Tまでの磁場中でのテスト測定を行なった。室温での測定では、面内ホール効果を示すコバルト薄膜を用いて測定を行い、360度の磁場角度分解輸送測定を20分以内という比較的短時間で高い精度で行うことができた。また、4 Kで行なったNbSe2の臨界磁場の角度依存性においても先行研究と良く一致する結果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した装置は、測定の精度を向上させ、低温まで温度範囲を広げることで、非従来型超伝導体の超伝導ギャップの対称性や鉄系超伝導体などで観察されている量子液晶状態を効率的に調べることができるようになると考えられる。また、角度分解能が従来の回転機構に比べて高いため、より詳細な角度依存の情報を得ることが期待される。更に、様々な測定に応用できるよう汎用的に設計されており、今回テストを行った輸送特性やトンネル分光の測定だけでなく、熱測定や磁気歪みなどの測定にも応用することができる。
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