研究課題/領域番号 |
19K21853
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分13:物性物理学およびその関連分野
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研究機関 | 兵庫県立大学 (2022) 九州大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
渡部 行男 兵庫県立大学, 工学研究科, 非常勤研究員 (40274550)
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研究分担者 |
藤澤 浩訓 兵庫県立大学, 工学研究科, 教授 (30285340)
佐藤 琢哉 東京工業大学, 理学院, 教授 (40451885)
横田 紘子 千葉大学, 大学院理学研究院, 准教授 (50608742)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | ferroelectric / surface / polarization / 2D / proximity / 強誘電体 / 分域 / 近接効果 / SHG / 新現象 / 整列 |
研究開始時の研究の概要 |
原子レベルに平坦で清浄な表面を持ち、表面を含めて非常に欠陥が少ない強誘電体単結晶で、不可解な現象に遭った: 電場印加で、電極から遠く離れ、電極からの電場が無視できる広域な自由表面で、分極が揃った。この時、超高真空中で光を遮断することで、水分,吸着物,光等の外因性を除去した。このため、静電気学的な解析では全く説明できず、『分極の巨大近接効果』と呼ぶ。
本課題は、複数の測定法を組み合わせ、この現象の3次元的な分極分布を詳細に解明する ことで、『分極の巨大近接効果を現象として実験的に確立』し、機構を解明する。
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研究成果の概要 |
教科書では,電極間の強誘電体に閾値以上の電場を印加すると、自発分極が配列する.本研究は,これを電極がない巨視的な領域で,世界で初めて起こした.このためには,表面から吸着物を除くが,一般的な超高真空中の高温加熱では酸素欠陥ができるので,超高真空常温で原子状酸素を照射し,原子レベルに平坦で非常に欠陥が少ない強誘電体単結晶表面の作製に成功した.この清浄表面に,特定の条件で電場を印加すると,電極から遠く離れて電極からの電場が無視できる広域な自由表面で分極が揃った.またこれを確実に再現する条件を得た.分極の光学的電気解析と伝導解析を行い本現象を確定し,第一原理計算と有限要素法を組合わせ,機構を解明した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,既存理論では予想さえされていなかっ新現象をた世界で初めて報告するものである.この代表者らの提案する機構からすると,実用上重要な金属酸化物系の強誘電体一般に起こる、原理的な現象と予想されるので,幅広い意義を持つと考えられる.例えば,、強誘電体の基礎である自発分極のダイナミクスの新概念に繋がる可能性があり電極やエッチングを用いない革新的な分極の制御技術を創生する高い可能性があると考えられる. このため、応用・基礎を革新する新現象として、分野を超えての意義があると考えられる.
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