研究課題/領域番号 |
19K21855
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分13:物性物理学およびその関連分野
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
岩下 靖孝 京都産業大学, 理学部, 准教授 (50552494)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 両親媒性 / 粉体 / 粉粒体 / 濡れ / 両親媒性粒子 / ヤヌス粒子 / 自己組織化 |
研究開始時の研究の概要 |
砂は典型的な粉体系であり、一定以上の力が加わると流動的な挙動を示す。他方、砂に僅かな水を加えると塑性を持つ。また一定以上の液体を含んだ状態で振動を加えると、液状化現象が現れる。このように粉体の挙動は、加えた液体との濡れ性や液体の量に応じて劇的に変化する。そこで本研究では「親水面と疎水面を併せ持つ両親媒性粒子からなる粉体と液体の混合系」という新規な粉体系の創成を目指し、主に実験を行う。界面活性剤は一つの研究分野を成しているが、粉体系では両親媒性の効果はほとんど研究されていない。また粉体は非熱的な系である点が通常の界面活性剤とは異なり、両親媒性粉体系特有の挙動が現れることが期待できる。
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研究成果の概要 |
粉体粒子が油適表面に吸着したエマルション液滴を作成し、粒子が油滴から露出している面を化学処理することで、親水面と疎水面を併せ持つ両親媒性粉体粒子を作成することを試みた。その結果、この液滴を高品質で多量に作成する手法を確立し、実際に粒子表面を部分的に処理することにも成功した。しかし表面処理の再現性にはやや問題が残った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
粉体サイズの両親媒性粒子の多量作成手法は確立されておらず、本研究でもより小さなコロイド粒子を両親媒性化する場合とは異なる様々な工夫が必要であった。よって本研究の成果は、両親媒性粉体粒子という新規な粉体系を拓く第一歩となる。粉体と液体の混合系は自然界から工業材料まで幅広く存在・活用されており、親水性と疎水性を併せ持つ両親媒性粉体の基礎的な挙動が解明できれば、学術・応用の両面で幅広い意義を持つと考えられる。
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