研究課題/領域番号 |
19K21880
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分15:素粒子、原子核、宇宙物理学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
本間 謙輔 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 助教 (40304399)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 暗黒エネルギー / ティラトン / GHz帯域 / 誘導共鳴散乱 / ディラトン / GHz帯域光源 / GHz帯光子誘導共鳴散乱 / 超伝導センサー |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの素粒子散乱実験では、自然界の4つの力のうち、重力以外の3つの力のみを扱い、重力的相互作用はその弱さ故に対象外であった。高強度GHz光子群の誘導共鳴散乱による、暗黒エネルギー源となり得る新粒子探索の構想は、重心系エネルギーを変えながら未知共鳴場を探索するという素粒子衝突実験のスピリットを継承しつつも、「強結合-重質量」域の素粒子群に特化してきた荷電粒子散乱による伝統的手法とは相補的に、「超弱結合-超軽質量」域の素粒子群の地平を新たに切り拓く挑戦である。重力結合域の感度へと至るため、GHz帯光子の準平行散乱系の実装、及び、GHz帯光子の計数手法の模索を通じて、研究構想の実現性を検証する。
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研究成果の概要 |
GH帯域の光子ビーム衝突を用いた誘導共鳴散乱実験による暗黒エネルギー源の地上探索へ向けて、以下の2つの要素課題を実施した。1) 2色のGHz帯光子群を混合後、自由空間に取り出して集光する準平行光子-光子衝突系の実装を試み、2) 誘導共鳴散乱の信号光となるGHz帯の単一光子に感度をもち、かつ、その個数を計数する手法の検討。これらの要素課題を通じて、概念設計の実現可能性を検証し、その提案の出版に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
宇宙の加速膨張を説明するには、斥力を生み出すエネルギー源が必要となる。そのエネルギー源の実態は未解明なため暗黒エネルギー(DE)と称される。DEが宇宙に占める割合は7割と大きく、その正体解明は究極の基礎物理学的課題である。DE源の1つの候補として、未知のスカラー型素粒子の介在が考えられる。その質量は極めて軽く、かつ、光子を含む物質場とは重力的に結合する粒子である。もし本研究構想が実現するならば、特定の理論模型に基づくDE候補の探索に留まらず、人類未踏の「超弱結合-超軽質量」域に存在し得る素粒子群の地平を、一般的に切り拓く展望を与えられる。
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