研究課題/領域番号 |
19K21886
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分16:天文学およびその関連分野
|
研究機関 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
前田 良知 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 助教 (80342624)
|
研究分担者 |
坪井 陽子 中央大学, 理工学部, 教授 (70349223)
|
研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | X線天文学 / 分光 / 撮像 / 偏光 / X線望遠鏡 |
研究開始時の研究の概要 |
偏光・分光・撮像の3大観測能力を高いレベルで備えた新しいX線望遠鏡の実証を行う。 この3つが同時に実現できると、それぞれの観測能力で世界最先端を実現できる。 鉄などの輝線を一本一本分離し、その偏光度マッピングが世界で初めて可能になる。 つまり、輝線ダイナミクス&偏光&撮像という全く新しい高エネルギー天文学に挑むことができる。 コンプトンダウン散乱を用いた中心核ブラックホールの周りのガスの3次元分布や共鳴散乱を用いた銀河団ガスの質量・ダイナミクスなどへの貢献へとつなげる。
|
研究成果の概要 |
偏光・分光・撮像の3大観測能力を高いレベルで備えた新しいX線望遠鏡の実証にむけて、開発を進めた。スリット(ARB)の製作技術にはレプリカ法を用い、透過率の低い重金属の金で精度高いスリット製作が実現できることを実証し、像再構成がうまくいくことを証明した。ソフトウエアの開発は、宇宙空間での観測を想定し、ポワソン統計を前提に、あらゆるスリット形状に対応させることができた。望遠鏡は製造メーカーがなく、インハウスでの開発を進めた。ただし、新型コロナウイルスの影響を受け、大幅な遅延を余儀なくされたが、要素技術に進展が見られた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
偏光・分光・撮像の3大観測能力を高いレベルで同時に満たすのは技術的ハードルがとても高い。ただし、この3つが同時に実現できると、鉄などの輝線を一本一本分離し、その偏光度マッピングが世界で初めて可能になる。つまり、輝線ダイナミクス&偏光&撮像という全く新しい高エネルギー天文学に挑むことができる。 コンプトンダウン散乱を用いた中心核ブラックホールの周りのガスの3次元分布や共鳴散乱を用いた銀河団ガスの質量・ダイナミクスなどの大幅な進展が期待される。当研究は、その未踏の分野へ踏み込む一歩となる研究と位置づけている。
|