研究課題/領域番号 |
19K21900
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
齊藤 昭則 京都大学, 理学研究科, 准教授 (10311739)
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研究分担者 |
坂野井 健 東北大学, 理学研究科, 准教授 (80271857)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 電離圏 / 中間圏 / 大気光 / オーロラ / 船上観測 / 南極観測船「しらせ」 / 南極観測 / 船舶観測 / 南極 / 海上観測 / GNSS / 船舶 |
研究開始時の研究の概要 |
陸地上空の電離圏は、GNSS受信機網の展開などによって観測範囲が急速に広まりつつあるが、海洋上空は島嶼部周辺を除き広大な観測の空白域であり、今後も観測が困難な領域となっている。ISS等による宇宙からの観測でも観測期間と台数の制限から継続的かつ広範囲な観測ができていない。従来、大気光の観測には長時間の露光時間を必要とするため揺れがある船舶上での観測は不可能であったが、本研究では、近年発展が目覚ましい民生品の小型CMOSカメラをジンバルに搭載することで揺れを打ち消し、船舶からの大気光とオーロラの観測を可能にする機器の開発し、観測の空白域である海洋上空の電離圏の観測を実現する。
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研究成果の概要 |
本研究は、船舶に搭載可能な大気光・オーロラカメラを開発し、観測の空白域である海洋上空の電離圏の観測を実施した。従来、大気光の観測には長時間の露光時間を必要とするため揺れがある船舶からの観測は不可能であったが、本研究では、小型CMOSカメラをジンバルに搭載することで揺れを打ち消し、船舶からの大気光とオーロラの観測を可能にする機器を開発した。このカメラを南極観測船「しらせ」に搭載し、2019年11月から2020年3月、2020年11月から2021年2月、2021年11月から2022年3月の3期間において、日本と南極昭和基地の往復の航路上から電離圏の撮像観測を実施した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年GPSや「みちびき」などのGNSSによる衛星測位について高い精度と信頼性が求められており、GNSSの電波に対する電離圏構造が与える影響・障害が問題になっている。電離圏構造の移動する領域は5,000km以上に及ぶため、陸域上空の限られた観測ではその全体像の把握は不可能であり、海域上空の電離圏観測手段の開発が必要とされている。本研究では、比較的小型でありながら高精度・広範囲の電離圏撮像観測が可能な船舶搭載用の大気光・オーロラカメラの開発に成功し、日本と南極昭和基地の往復の航路上において観測を実施することでその実用性を示すことができた。
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