研究課題/領域番号 |
19K21911
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分18:材料力学、生産工学、設計工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 義倫 東北大学, 環境科学研究科, 准教授 (30374995)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | ラマンせん断振動 / 多層カーボンナノチューブ / 層間強さ / 構造相転移 / 機械強度 / 複合材料 |
研究開始時の研究の概要 |
多層カーボンナノチューブ(multi-walled carbon nanotube:MWCNT)の全層に荷重が伝達すれば、またMWCNTの黒鉛への構造相転移がなければ、MWCNT/セラミックス複合体の靱性・強度は向上する。この課題に対して本研究では、ラマンせん断振動の情報を利用したMWCNTの層間の強さ指標とMWCNTの構造相転移に関する革新的な評価法を開発する。
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研究成果の概要 |
複合体中で多層カーボンナノチューブ(MWCNT)の強度を生かすには、最外層ナノチューブのみに荷重がかかるのではなく、ナノチューブの層間に強い相互作用を持たせ、全層のナノチューブに荷重を伝達させる必要がある。一方で、層間の強さに関する評価法が全くない。本研究では、ラマン散乱分光法によって低周波数領域にナノチューブの層間で相互作用を示す「せん断振動モード」を検出した。ナノチューブ構造が変形することで、ナノチューブのラマンせん断振動モードが消失し、グラファイトのラマンせん断振動モードが出現し、ナノチューブ構造がグラファイト構造に変形することを明かにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、「MWCNTのラマンせん断振動モードの基礎研究」から「MWCNTの層間の強さ指標・円筒構造の歪み・構造相転移評価」までの一貫した研究基盤を世界にさきがけて行った。さらには、「層間と電気特性」などの異分野への発展や、六方晶窒化ホウ素チューブや金属硫化物チューブ等のチューブ状層状化合物における層間を評価する学術体系への発展にも期待できる。得られた結果は、CNT/セラミックス複合体やCNT/高分子複合体を開発する分野において、せん断振動の情報を用いれば、MWCNTの層間強さ指標や構造変形・構造相転移を簡易に評価でき、強力な評価ツールになりうる。
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