研究課題/領域番号 |
19K21917
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分18:材料力学、生産工学、設計工学およびその関連分野
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研究機関 | 京都先端科学大学 |
研究代表者 |
松本 龍介 京都先端科学大学, 工学部, 准教授 (80363414)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 格子欠陥 / 活性化エネルギー / 材料力学 / 統計力学 / 原子シミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
2019年度中に大域的反応経路探索(GRRM)法の並列化プログラムの作成を終え,単空孔や複空孔などの比較的単純な格子欠陥の運動・拡散挙動の解析に適用する.2020年度には,既存手法による検証や高速化を終えた後に,カイネティックモンテカルロ(KMC)法との連成解法の構築に取り掛かる.2021年度には現存の手法では解析できない実現象のタイムスケールでの複数の格子欠陥が関わる複雑な問題(転位の相互作用問題等)に挑戦する.
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研究成果の概要 |
大域的反応経路探索法を並列計算機に実装し,結晶性材料に対する高速化のための種々の方法を導入した.そして,従来手法の適用が可能な空孔性欠陥の拡散挙動の解析に適用することで精度検証を行なった.その結果,与えられた初期構造から発生し得る構造変化が活性化エネルギーと共に自動的に網羅されることを示した.本手法は,格子欠陥の複雑な挙動を紐解く強力な手段になると言える.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金属材料の力学特性は究極的にはミクロな欠陥の挙動に支配されているため,それらの欠陥の運動や相互作用の詳細を知ることは,部材の挙動予測や材料の高強度化において重要です.しかしながら,実際の時間スケールで複数の欠陥の複雑な相互作用を取り扱うことができる汎用的な計算手法が存在していません.本研究では,大域的反応経路探索法を結晶性の材料に適用し計算の効率化を行ないました.そして,空孔性の欠陥が生じる構造変化とそれに必要な活性化エネルギーを,予備知識なしに網羅できることを示しました.本研究により,従来手法では解析が困難であった欠陥の複雑な運動を紐解く有力な手段が得られました.
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