研究課題/領域番号 |
19K21953
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分21:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
木野 久志 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (10633406)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 負熱膨張 / トランジスタ / 半導体 / 負の熱膨張 / 結晶歪み / 移動度 |
研究開始時の研究の概要 |
高度情報化社会を支える半導体集積回路を構成するトランジスタの高性能化方法の一つとして、ひずみシリコン技術が挙げられる。近年、シリコンに導入されるひずみ量が飽和しつつあり、新しいひずみ導入技術が強く求められている。本研究ではトランジスタのゲート電極に負の熱膨張係数を有する材料を適用し、冷却膨張などの特徴を応用することでシリコンへのひずみ導入を試みる。本研究構造はトランジスタのチャネル領域への直接的作用による大きなひずみ導入を可能としながら、従来の薄膜堆積と同等のひずみ導入方法であるため、様々な基板に適用可能な非常に汎用性の高い意義のある技術である。
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研究成果の概要 |
現在の高度情報化社会をハードウェア面から支える半導体集積回路は主にトランジスタによって構成されており、トランジスタの微細化により高性能化を達成している。さらに近年は、ひずみシリコン技術などの併用により高性能化を達成している。しかしながら、導入可能なひずみ量は飽和しつつあり、新たなひずみ導入技術が求められている。 本研究では負の熱膨張係数を有する材料を用いた全く新しいひずみ導入技術を創成する。 負の熱膨張係数を有する材料として、マンガン窒化物に注目し、マンガン窒化物を有するトランジスタの作製技術を確立した。そして、試作したトランジスタにおいて、移動度の向上を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高度情報化社会を支える半導体集積回路の性能向上のためにはシリコンへのひずみ導入技術はもはやなくてはならない技術の一つである。一方、ひずみシリコン技術が実用化されてから大よそ15年が経過したが、現状のひずみ導入法では印加可能なひずみ量が飽和しつつあり、さらなるひずみを導入可能な技術が早急に求められている。このような背景下において、本研究は高度情報化社会をさらに発展させ得る社会的意義を有しており、トランジスタを構成する要素に負の熱膨張係数を有する材料を導入する本研究は学術的にも高い意義を有する。
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