研究課題/領域番号 |
19K21958
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分21:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森田 剛 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (60344735)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 水熱合成法 / 超音波アシスト / チタン酸ジルコン酸鉛 / エピタキシャル薄膜 / エピタキシャル / 強力超音波 / エピタキシャル成長 / 厚膜化 / PZT単結晶 |
研究開始時の研究の概要 |
チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)は、最も重要かつ優れた強誘電/圧電材料だが、単結晶化が不可能とされてきた。これを阻むのは結晶非対称性と1000℃以上の高温プロセスである。一方、「水熱合成法」はキュリー点以下の150℃程度での低温合成を可能とし、応募者はチタン酸鉛において、完全配向エピタキシャル化に成功し、強誘電・圧電特性測定から優れた特性を実証している。本申請では応募者が独自開発した「超音波アシスト水熱合成法」を展開応用し、基板剥離が容易な100ミクロン以上の単結晶PZT厚膜を実現し、残留応力のない単結晶PZTとしての圧電・強誘電特性評価を可能にすると共に、革新的超音波デバイスへと展開させる。
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研究成果の概要 |
水熱合成法は、他の合成法と比較して極めて低温である150℃の反応温度で高品質な薄膜形成が可能である。本研究では、圧電材料として重要なチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のエピタキシャル薄膜を独自開発した超音波アシスト水熱合成法によって合成することで厚膜化を試みた。超音波照射時間や冷却時間、STO単結晶基板の保持位置などの検討を行うことで、超音波照射を行わない場合と比較して約10倍の厚さとなる9.4ミクロン厚の表面が平滑なエピタキシャルPZT厚膜を得ることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)は、圧電材料として最も重要なものですが、単結晶化が極めて困難です。本研究では水熱合成反応が高品質エピタキシャル薄膜を得ることができることに注目し、独自開発した超音波アシスト法を導入することで、この厚膜化を試みました。その結果、薄膜としては非常に膜厚のある9.4ミクロン厚を実現することに成功しました。このプロセスをさらに改良して厚膜化することによりPZT単結晶体としての合成を実現することができれば、圧電材料研究に多大な貢献ができることと期待されます。
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