研究課題/領域番号 |
19K21971
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分21:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
黒澤 昌志 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (40715439)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | シリコンスズ / 薄膜成長 / ボンドエンジニアリング / 結晶成長 |
研究開始時の研究の概要 |
ダイヤモンド構造を好むIV族混晶半導体は、閃亜鉛鉱構造を好むIII-V族半導体と比べ共有結合の自由度が高いため、より精密な結合状態の制御(ボンドエンジニアリング)が必要とされる。本研究では、研究代表者が世界をリードしているIV族混晶半導体:シリコンスズを題材とし、直接遷移化の可能性を探求すると共に、ボンドエンジニアリング技術の構築に挑戦する。結晶成長・計測・理論計算の協奏により発光に適した共有結合状態を明確化し、直接遷移化スズ組成(25~90%と計算手法によって大きく異なる)をめぐる理論的論争に終止符を打つべく研究を推進する。
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研究成果の概要 |
ダイヤモンド構造を好むIV族混晶半導体は、閃亜鉛鉱構造を好むIII-V族半導体と比べ共有結合の自由度が高いため、より精密な結合状態の制御(ボンドエンジニアリング)が必要とされる。本研究では、IV族混晶半導体の中でもあまり理解の進んでいないシリコンスズを題材とした。絶縁性基板上への薄膜形成技術や高濃度ドーピング技術を構築することで、シリコンスズの基礎的な各種物性値(光学物性、電子物性、熱電変換特性)の計測に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
シリコンスズは、シリコン中のスズ固溶限が0.1%と極めて少なく合成が難しく、IV族混晶半導体の中でもあまり理解の進んでいない材料である。本研究遂行により、シリコンスズの高品位形成や基礎物性の計測が可能になったことに加え、新しい分野への応用可能性(熱電変換材料)を示した。本研究がターゲットとするシリコンとスズは、デバイス応用、集積化の観点から最も有力視されているIV族元素で構成されているため、シリコン大規模集積回路や半導体メモリなどへの産業応用上の基盤になりうると期待できる。
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