研究課題/領域番号 |
19K21990
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分22:土木工学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
前田 健一 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50271648)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | 土石流 / スティック・スリップ / 粒状体流れ / 二重性 / マイクロメカニクス / 分級 / 浮き上り / 個別要素法 / マルチスケール / 粒状体 / 量子力学 / 粒子流れ / 流れ / フルード数 / 相似則 / 応力鎖 / 応力波 / スティックスリップ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、応力鎖の発生・消滅というダイナミクス、土質力学の特徴的概念である限界状態の概念、流れ挙動や内部で発生する応力波の伝播とその波速に基づく新たなフルード数に着目して、粒状体流れに関する模型実験と数値解析を行い、両結果の比較や相互補完によって検討を進める。試料の粒度や粒形、間隙水の有無、河床粗度、傾斜角などの影響について体系的に調べる。 流れ中の応力・変形・ダイレイタンシー・間隙比等のマクロ量と粒子レベルのミクロ現象との関連調べ、構造体としての応力鎖の発生・消滅条件、安定条件をパーコレーション理論、繰り込み理論等も援用しながら検討する。これらの視点で巨石の浮き上がり現象も解明する。
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研究成果の概要 |
本研究では、粒子濃度が高く大きな運動エネルギーを持つ石礫型土石流の挙動に代表される粒状体の流れを対象とした。その粒状体の流れについて、マルチスケールと二重性の視点から、未解明とされる大きな粒子の浮き上がり現象などの特徴的な挙動の統一的解釈の可能性を示した。また、その過程において、合理的な力学指標の発見をし、粒状体流れのスティックスリップ現象に基づくモデル化を考案することで、粒状体の流れのダイナミクスの構築の基礎を築いた。 本研究成果は防災・減災だけでなく、堆積後の地形形成、それに起因する環境保全や生物多様性等の観点からも重要な成果である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
粒状体流れのゆらぎ(スティック・スリップ)と二重性に着目したチャレンジによって、粒状体流れを捉える新しい原理や土砂災害軽減のための提案、土木、機械、粉体、化学、物理、農学等への学際分野へのインパクトが期待される。 また、防災・減災だけでなく、堆積後の地形形成、それに起因する環境保全や生物多様性等の観点からも重要で意義の高い研究課題である。
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