研究課題/領域番号 |
19K22003
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分23:建築学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
五十嵐 豪 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任講師 (10733107)
|
研究分担者 |
山田 一夫 国立研究開発法人国立環境研究所, 福島支部, 主任研究員 (30590658)
|
研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
|
キーワード | 低炭素建設材料 / M-S-H / 水酸化マグネシウム / ジオポリマー / コンクリート / 二酸化炭素排出量 / マグネシウム |
研究開始時の研究の概要 |
コンクリート工学においては、温室効果ガス排出削減への取り組みのために、セメントの使用量を削減し、ジオポリマーを実用化する取り組みが急速に進められている。ケイ酸マグネシウムを原料とするジオポリマーは、その製造、硬化プロセスにおいて二酸化炭素排出量の低減が見込まれるだけでなく、吸収できる材料(カーボンネガティブマテリアル)となる可能性がある。これらの背景から、二酸化炭素排出量の低減に着目したジオポリマーの製造、硬化プロセスの開発のための萌芽的研究として、主に、ケイ酸マグネシウムを原料としたジオポリマーの反応メカニズムおよび性能発現メカニズムの解明に取り組む。
|
研究成果の概要 |
二酸化炭素排出量の低減に着目したジオポリマーの製造、硬化プロセスの開発のための萌芽的研究として、主に、ケイ酸マグネシウムを原料としたジオポリマーの反応メカニズムおよび性能発現メカニズムの解明に取り組み、固化処理に適した高性能ジオポリマーの開発に利用できる材料物性の取得を行った。軽焼酸化マグネシウムの反応性試験,フレッシュペーストのフロー試験,圧縮試験,熱重量分析,粉末X線回折分析の結果から,軽焼酸化マグネシウムとシリカフュームの混合比によらず,材齢の進行に伴い,圧縮強度,ヤング率が増加することが確認され,その発現には,水酸化マグネシウムとM-S-H相の生成によることが推察された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現状のコンクリート工学(建築・建設材料学)分野において、セメントの使用量の削減は、建築・建設分野において二酸化炭素排出量の削減に大きく貢献できるため、産業副産物によるセメントの一部代替や、セメントフリーのジオポリマーの開発が取り組まれている。この現状を踏まえ、マグネシウムを原料とした硬化体は、ポルトランドセメントと比較して、二酸化炭素排出量の低減だけにとどまらず、二酸化炭素を吸収できる建築・建設材料の発明につながる可能性を見出せるという観点から今後のコンクリート工学(建築・建設材料学)分野における新たな材料開発・材料評価手法の飛躍的な発展に貢献できることが期待される。
|